IPOセカンダリーとは?魅力やリスク、コツを紹介。初心者は手出し不要!

まるでジェットコースター

IPOセカンダリーとは、IPOが上場したあとに株の売買をすることです。

上場直後の株価の値動きは非常に激しくなります。

短時間で大きな利益にも、大きな損失にもなりやすいハイリスク・ハイリターンの取引です。

IPOの初値売りはIPO当選者にしかできませんが、IPOセカンダリーは証券会社に口座を開設していれば誰でも参加できます。

こちらでは注意すべきポイントなどを説明していきたいと思います。

IPOセカンダリーの魅力

IPOセカンダリーの魅力は2つあります。

  1. 成功すれば、短時間で利益を得られること。
  2. 証券会社に口座開設をしていれば、誰でも参加できること。

この魅力を求めて、積極的にIPOセカンダリーに投資している個人投資家も多いです。

成功すれば、短時間で利益を得られる

株で利益を得るには株売買

上場後の株価の値動きは激しいです。

安く購入でき、高く売却できれば利益になります。

値動きが激しいので、ほかの株に比べて数秒、数分間の間で株価がめまぐるしく変わっていきます。

主にディトレーダーなど、一日にうちに取引を手仕舞いする投資家にとっては値動きが激しい株ほど、売買の差額による利ザヤ(利益)を稼ぎやすいので、好まれます。

証券会社に口座開設をしていれば、誰でも参加できる

庶民のIPOで紹介している、IPO投資はこちら。

  1. IPOのブックビルディングに参加。
  2. 抽選で当選したら購入する。
  3. 上場日以降に売る。(初値売りがオススメ)
運が良ければ2倍になるかもIPO

利益を得るには、まずIPOに当選しないといけません。

当選人数は決まっており、誰でもIPOを購入できるわけではありません。

一方の、IPOセカンダリー。

上場後のIPO株を売買するので、証券会社に口座を開設していれば誰でも売買ができます。

手間をかけて、抽選に参加する必要もありません。

IPOセカンダリーのリスク

投資の失敗

IPOセカンダリーのリスクはただひとつ。

失敗すれば、短時間で損失を出すこと。

魅力で紹介しましたが、上場直後のIPOの値動きは激しいです。

高く買って、安く売れば損失になります。

初心者は様子見からはじめよう。相手は歴戦のツワモノ

魅力でも書きましたが、IPOセカンダリーを好んで投資するのは、ディトレーダーたち。

その中には、株の売買だけで生計をたてる専業トレーダーも。
いわば、株の短期売買のプロたちです。

初心者や短期売買に慣れていない人は、「上がるか?下がるか?」の運だけで勝負しがちですが、専業トレーダーさんなどは、株の値動きなどを研究し、自分なりの法則を見つけて売買しています。

初心者は利益を得る見込みよりも、損失を出すリスクの方が高くなります。

IPOセカンダリーをはじめる場合、最初は買わず相場の値動きなどを見て慣れましょう。

IPOセカンダリーの買い方

IPOセカンダリー投資を行う場合、主に3つの買い方があります。

  1. 初値で買う。
  2. 相場の値動きをみて買う。
  3. 公募割れIPOを買う。

初値で買う

上場後にはじめてついた株価である、初値で買う方法です。(初値買い)

上場する企業のIPOの中身や相場の流れもあり、初値で買うのが正しいのかはケースbyケースです。

参考までに、投資家の注目を集めやすい評価「A」と「S」の上場日の結果です。2019.11.19時点

評価が高いIPOの特徴です。

  • 市場で人気のある市場(マザーズ市場やJASDUQ)。
  • 事業内容に将来性がある。
  • 市場からの吸収金額が低く、需給面が良好。

上場したIPOの株価のすべての推移は、データページで紹介しています。

企業名
公募価格
市場
吸収金額
初値
騰落率
上場日
終値
翌営業日
終値
3営業日
終値
4営業日
終値
5営業日
終値
7営業日
終値
19/10/28上場公募価格:2,280円
2,280
マザーズ
12.5億
6,020
164%↑
7,020
17%↑
8,520
42%↑
8,140
35%↑
8,790
46%↑
10,290
71%↑
9,100
51%↑
19/10/24上場公募価格:1,900円
1,900
マザーズ
5.6億
4,000
111%↑
3,420
-15%↓
3,105
-22%↓
3,075
-23%↓
3,120
-22%↓
2,899
-28%↓
2,627
-34%↓
19/10/08上場公募価格:1,400円
1,400
マザーズ
21億
2,001
43%↑
1,904
-5%↓
1,710
-15%↓
1,728
-14%↓
1,583
-21%↓
1,645
-18%↓
1,527
-24%↓
19/10/08上場公募価格:1,090円
1,090
マザーズ
7.6億
1,800
65%↑
2,200
22%↑
2,300
28%↑
2,214
23%↑
2,290
27%↑
2,171
21%↑
2,024
12%↑
19/10/01上場公募価格:2,000円
2,000
マザーズ
6.5億
5,110
156%↑
4,910
-4%↓
4,280
-16%↓
4,410
-14%↓
4,010
-22%↓
4,175
-18%↓
4,050
-21%↓
19/09/20上場公募価格:1,500円
1,500
マザーズ
75.7億
1,880
25%↑
2,060
10%↑
2,025
8%↑
2,075
10%↑
1,986
6%↑
1,899
1%↑
1,836
-2%↓
19/09/19上場公募価格:2,300円
2,300
マザーズ
15.7億
4,000
74%↑
3,720
-7%↓
3,845
-4%↓
4,215
5%↑
4,670
17%↑
4,400
10%↑
4,390
10%↑
19/07/18上場公募価格:2,820円
2,820
マザーズ
16.6億
5,760
104%↑
5,760
0%
5,020
-13%↓
4,250
-26%↓
4,660
-19%↓
4,740
-18%↓
4,490
-22%↓
19/07/05上場公募価格:1,150円
1,150
マザーズ
8.9億
2,760
140%↑
3,050
11%↑
3,035
10%↑
3,415
24%↑
3,400
23%↑
3,150
14%↑
2,580
-7%↓
19/06/28上場公募価格:3,900円
3,900
マザーズ
14.9億
9,000
131%↑
7,500
-17%↓
6,690
-26%↓
7,050
-22%↓
7,230
-20%↓
6,640
-26%↓
6,520
-28%↓
19/06/25上場公募価格:1,490円
1,490
マザーズ
8.5億
3,430
130%↑
3,740
9%↑
3,075
-10%↓
2,919
-15%↓
2,844
-17%↓
2,849
-17%↓
2,904
-15%↓
19/06/21上場公募価格:1,740円
1,740
マザーズ
2.7億
4,825
177%↑
4,160
-14%↓
3,485
-28%↓
3,670
-24%↓
3,340
-31%↓
3,310
-31%↓
3,585
-26%↓
19/05/30上場公募価格:660円
660
マザーズ
7.9億
1,820
176%↑
1,890
4%↑
2,079
14%↑
1,960
8%↑
1,880
3%↑
1,896
4%↑
1,754
-4%↓
19/04/08上場公募価格:2,650円
2,650
マザーズ
12.1億
6,100
130%↑
分1/3,050
7,100
16%↑
7,170
18%↑
6,910
13%↑
5,930
-3%↓
5,610
-8%↓
6,340
4%↑
19/03/29上場公募価格:5,200円
5,200
マザーズ
9.7億
18,030
247%↑
分1/4,507.5
16,900
-6%↓
16,900
-6%↓
16,590
-8%↓
17,290
-4%↓
17,700
-2%↓
15,580
-14%↓
19/03/13上場公募価格:4,780円
4,780
マザーズ
17.7億
18,000
277%↑
分1/9,000
19,450
8%↑
16,500
-8%↓
17,360
-4%↓
16,670
-7%↓
16,530
-8%↓
16,040
-11%↓
19/02/26上場公募価格:4,000円
4,000
マザーズ
11.7億
9,050
126%↑
分1/4,525
10,300
14%↑
10,590
17%↑
9,900
9%↑
11,260
24%↑
11,030
22%↑
11,000
22%↑
19/02/22上場公募価格:1,800円
1,800
マザーズ
6.8億
4,550
153%↑
分1/1,516.67
4,700
3%↑
5,020
10%↑
5,480
20%↑
5,380
18%↑
5,520
21%↑
6,750
48%↑

データを見る限り「これ!」というものはありません。
やはりIPOごとにケースbyケースとなりそうです。

検証:初値が高騰したIPOは下落しやすい?

初値が高騰したものは、株価が急落しやすいという記事もよくみかけますが、はたして本当でしょうか?

2019年に上場したIPOのうち、初値が公募価格の2.5倍以上になったものをピックアップしてみます。2019.10.9時点

終値が初値より上昇と、終値が初値より下落
IPO 初値
騰落率
終値 翌営業日
の終値
翌々営業日
の終値
サーバーワークス
公募価格 4780円
18000
3.8倍
19450
8.1%↑
16500
8.3%↓
17360
3.6%↓
Welby
公募価格 5200円
18030
3.4倍
16900
6.3%↓
16900
6.3%↓
16590
8.0%↓
ハウテレビジョン
公募価格 1210円
3745
3.1倍
3415
8.8%↓
3240
13.5%↓
3310
11.6%↓
ブランディングテクノロジー
公募価格 1740円
4825
2.8倍
4160
13.8%↓
3485
27.8%↓
3670
23.9%↓
バルテス
公募価格 660円
1820
2.8倍
1890
3.8%↑
2079
14.2%↑
1960
7.7%↑
パワーソリューションズ
公募価格 2000円
5110
2.6倍
4910
3.9%↓
4280
16.2%↓
4410
13.7%↓
識学
公募価格 1800円
4550
2.5倍
4700
3.3%↑
5019
10.3%↑
5479
20.4%↑

データで見ると、初値高騰したIPOが下落しやすいとはいえないです。
(初日の終値は3銘柄が上昇し、4銘柄が下落)

IPOセカンダリーがもっとも過熱するのは上場初日。
翌営業日以降もみると、下落に転じているIPOもありました。

ただ ハッキリとは断言できず、やはりケースbyケースです。

株価が高くなると、割安度(お買い得度)が低くなります。
これにより、株式は買いづらく、売られやすい傾向があります。

ただしIPOで人気がある企業は、将来性が期待されるベンチャー企業が多いです。
割安度 < 将来の期待度の構図となり、初値が割高であっても買われる場合があります。

ただしこれも、長期保有することで下落に転じる可能性はあります。(割高の為)

相場の値動きをみて買う

初値では買わず、相場の値動きをチェックしてから買います。

  • メリットは、相場観に慣れている人なら動向をチェックして買うので、買いやすいこと。
  • デメリットは、初値形成後に急上昇するタイプの場合、買いが乗り遅れること。

相場の値動きを予測するには経験が必要かと思います。

公募割れIPOを買う

初値で公募割れしたIPOを、買う方法です。

初値はもともとIPOディスカウントにより、適正価格よりも低い株価となっています。

その株価よりも低いことで、割安とみなされた場合、買い注文があつまる場合があります。
ただし、こちらもケースbyケースになります。

参考までに、2019年に公募割れしたIPOの一覧です。2019.10.9時点

一番高い株価と、一番安い株価
IPO 初値 上場日
の終値
3営業日後
の終値
1カ月後
の終値
KHC
公募価格 850円
832円 810円 806円 715円
大英産業
公募価格 1,520円
1,330円 1,246円 1,250円 1,316円
ステムリム
公募価格 1,000円
930円 951円 980円 969円
Chatwork
公募価格 1,600円
1,480円 1,400円 1,332円 -円
HPCシステムズ
公募価格 1,990円
1,870円 2,010円 1,887円 -円

データを見る限り法則は特になく、公募割れIPOを買うというのもIPO次第です。

IPOセカンダリーのコツ

IPOセカンダリーを行う際のコツです。

ワンポイント

  1. 投資家が集まるIPOを狙う。
  2. ロックアップを意識する。
  3. 短期売買を心がける。
  4. 出来高に注意する。

投資家が集まるIPOを狙う

IPOセカンダリーは、値動きの激しいIPOが好まれます。

セカンダリー投資家が好むIPOの特徴です。

  • 吸収金額が低い
    需給面の関係で、株価が上下しやすくなります。(利ザヤを取りやすい)
  • 東証マザーズ市場またはJASDUQ市場
    新興市場は、将来性が高いベンチャー企業が多いです。(個人投資家が集まりやすい)

東証マザーズ市場かつ、吸収金額が10億円以下のIPOが人気がでやすいです。

ロックアップを意識する

ロックアップとは、上位株主が上場時にすぐに保有している株を売れないようにする仕組みです。

大量に株を保有する株主が売却すると、株式の需給バランスが崩れやすくなります。
そこで、価格または期間に対して、すぐに売れない条項を定めています。

  • 引受契約締結日から、上場日後180日目または90日目まで。
  • 公募価格が1.5倍に達するまで。

上位株主が代表取締役や役員の場合、それほど気になりませんが、「投資事業有限責任組合」といったベンチャーキャピタルが上位株主の場合、ロックアップに気をつけましょう。

ロックアップ条項
AI CROSSのロックアップ状況)

ベンチャーキャピタルは、未上場の企業に投資し、上場後に保有株を売却することで利益を得ます。

会社関係者と違い、ロックアップが外れると容赦なく売却しますので、注意が必要です。(売り圧力)

また、価格条項(公募価格の1.5倍など)の場合も、その株価に達すると、ロックアップは外れますので注意しておきましょう。

短期売買を心がける

基本的にIPOセカンダリーは、短期売買するのがオススメです。

投資家がワーッと集まって、活発に取引している期間に利ザヤを目指して取引します。

IPOセカンダリーで中長期投資をする場合は、ロックアップに注意しましょう。

90日間または180日間のロックアップが外れると、上位株主にも売却する権利がでてきます。(売り圧力)

また、中長期投資にすると投資資金が凍結され、次の投資機会が奪われる可能性もあります。

出来高に注意する

売買が成立した株数である「出来高」にも注意しましょう。

出来高が減ると株価の値動きもおとなしくなり、株価もズルズルと下がりやすくなります。

出来高はIPOの活況度をみる目安ですので注意しておきましょう。

下記は、楽天証券のマーケットスピードIIのチャートです。
口座開設すれば無料で利用できる、とても優れたツールです。

一分足チャート

1分足が利用できる、1分ごとの出来高や株価の値動きをリアルタイムで確認できます。

パソコンにダウンロードする必要はありますが、セカンダリー投資を行うなら利用したい取引ツールです。

参考までに

2019年10月8日に上場したHENGEAI CROSSの上場2日目の出来高です。

出来高の比較

AI CROSSは出来高が多く、取引活発で株価も新高値をつけています。

一方のHENGEは出来高が少なく、取引されていない状況で、株価も新安値をつけています。

IPOセカンダリーにおすすめの証券会社

IPOセカンダリーを行うにあたり、必要なのは秀逸なチャート機能。

株価の値動きをチェックするのに、1分足や5分足をを見られる証券会社がオススメです。

証券会社 チャートの種類 備考
楽天証券
  • 1~5分足
  • 10分足
  • 15分足
  • 30分足
  • 60分足
トレーディングツールとして、投資家に定評のある「マーケットスピード」。
「1」は20種類以上、進化した「2」は57種類以上の分析チャートを利用可。
2019年6月24日から利用料は無料に。
SBI証券
  • 1分足
  • 5分足
  • 15分足
  • 60分足
HYPER SBIでコンビ表示すると、複数株の情報が一画面で確認できます。

特におすすめの証券会社は上記2社ですが、最近の証券会社はどこもチャート機能が充実しています。

お持ちの証券会社のチャート機能も、ぜひ確認してみてください。
大きなスペックを求めないのであれば充分かと思います。

IPOセカンダリーの意味

なお、IPOセカンダリーという言葉は、正式な用語ではありません。

各証券会社の用語集にも登録されていません。

セカンダリーとは英語の「Secondary」からきており、意味は「二次的」です。

ちなみに一次的はプライマリー(Primary)です。

  • プライマリー(一次的):IPOの当選による購入。
  • セカンダリー(二次的):上場後の購入。

このようなニュアンスで、個人投資家に広まったんだと思われます。


抽選に外れても次回の当選チャンスに活かせるポイントが貯まるSBI証券、申し込み時の抽選資金が不要のライブスター証券と、現金6千円がもらえる庶民のIPO限定の口座開設キャンペーンを行っています。
その他、各証券会社でお得な口座開設キャンペーンを行っています。