IPOのリスクは主に2つ。損失を回避する方法は?

大きな利益を得られるのがIPOの魅力ですが、もちろん リスク(デメリット)もあります

それは、購入したIPO株の株価が下がり、損失が出ることです。

2018年~2014年の直近 5年間では、全体の9%~19%のIPOが、上場後に株価が下がる公募割れ(損失)になっています。のちほど詳しく解説します。

ただし、カンタンに損失リスクを回避する方法がありますのでご安心ください。

IPOのリスク(デメリット)を回避

リスク1 :不人気IPOの公募割れリスク

IPOの損失リスクである公募割れについて確認していきましょう。

4コマ漫画:IPOのリスク1 4コマ漫画:IPOのリスク2 4コマ漫画:IPOのリスク3 4コマ漫画:IPOのリスク4

こちらで登場する専門用語を先にご紹介します。

  • 上場後に初めてつく株価を「初値」といいます。
  • 抽選に当選し上場前に購入した株価を「公募価格」といいます。

公募価格よりも初値が下回る事を「公募割れ」と呼びます。
購入時より株価が下がった状態で売却すると損失になります。

IPOの中には、投資家に人気のないIPOがあります。
人気がないと「買い注文」が集まりませんので、公募割れのリスクが高まります。

人気がない理由としては、売上が思わしくない、市場からの調達金額が大きいなど色々な要因があります。

直近5年間の公募割れしたIPO

直近5年間の公募割れしたIPOの数とその割合です。
リンク先をクリックすると公募割れしたIPOの一覧が表示されます。

公募割れをした場合、数千円から数万円の損失になることがあります。

公募割れしたIPOの数 平均の損失額
2018年
全90社
9社
(全体の10%)
22,056円
2017年
全90社
8社
(全体の9%)
10,375円
2016年
全83社
15社
(全体の18%)
14,093円
2015年
全92社
8社
(全体の9%)
20,725円
2014年
全77社
15社
(全体の19%)
20,220円

庶民のIPOでは2004年からデータを取っていますので、もっと古いデータを見ることも可能です。

各年によりバラつきがありますが、全体の9%~19%のIPOが上場後に株価が下がる公募割れになっています。

数値だけで見ると公募割れのIPOが全体の1割~2割と多く、リスクが高いと思われるかもしれませんが 実際に損失を出すリスクはこれよりグッと低くなります。

上記の損失を出した(公募割れ)IPOの数を「5段階の評価」ごとに一覧にしてみたいと思います。
評価については次で詳しく説明しますのでサラッとみてください。

2018年
全90社
0社 0社 1社 2社 6社
2017年
全90社
0社 0社 0社 2社 6社
2016年
全83社
0社 0社 1社 9社 5社
2015年
全92社
0社 0社 0社 4社 4社
2014年
全77社
0社 2社 3社 10社 0社

な~んとなく 損失リスクの回避方法が見えてきましたでしょうか?
次でIPOの評価について説明させて頂きます。

IPO人気は評価で判断!

庶民のIPOでは、IPOの評価を「S」「A」「B」「C」「D」の5段階で評価しています。

IPOの評価

「S」が最も投資家の注目度が高く、利益を得られる可能性が高いIPOです。
「D」は投資家から人気がなく、公募割れの損失リスクが高いIPOになります。

先ほど 直近5年間におけるIPOの評価ごとの公募割れ銘柄の分布を載せましたが、公募割れをしているのは評価が低いIPOが中心だということがお分かりいただけると思います。

IPOのランキング/実績データページでは、IPOの評価ごとの平均利益や騰落率のデータを載せています。
データを見ると一目瞭然ですので是非、参考にしてください。

評価が高いほど(SやA) 利益額や騰落率が高く、評価が低いほど(CやD) 公募割れのリスクが高いことがお分かり頂けると思います。

公募割れのリスクを回避するには?

もうお分かりですよね?

公募割れリスクを回避するには、評価の低いIPOに応募しなければいい!

コレだけで損失のリスクはかなり回避できます。

最初に紹介した、直近5年間の公募割れした表に評価もつけ加えて見てみましょう。
各評価以上のIPOに応募した際に、公募割れしたIPOの数と割合です。

評価A以上のみ参加

評価B以上のみ参加 すべて参加
2018年

全54社
公募割れは0社

全70社
公募割れは1社
(全体の1.4%)

全90社
公募割れは9社
(全体の10%)

2017年

全44社
公募割れは0社

全60社
公募割れは0社

全90社
公募割れは8社
(全体の9%)

2016年

全34社
公募割れは0社

全51社
公募割れは1社
(全体の2.0%)

全83社
公募割れは15社
(全体の18%)

2015年

全48社
公募割れは0社

全61社
公募割れは0社

全92社
公募割れは8社
(全体の9%)

2014年

全43社
公募割れは2社
(全体の4.7%)

全56社
公募割れは3社
(全体の5.4%)

全77社
公募割れは15社
(全体の19%)

IPOすべてに参加する場合に比べて、評価により参加IPOを絞ることにより、評価A以上の公募割れは ほぼなく、評価B以上で数%の公募割れとなっています。

ちなみに、評価BやCでも初値が良いIPOもあります。
評価を絞ると損失リスクは減りますが、参加する機会も減ります。

そこで、下記のようなスタンスでIPOに参加するのも手です。

ワンポイント

  • 損失リスクを少し覚悟して、IPO当選を目指したい!
    評価「B」以上のIPOに積極参加。評価「C」は銘柄により判断。
  • 損失リスクをなるべく減らして、IPOに参加する。
    評価「B」以上のIPOのみ参加。
  • 損失リスクを限りなく減らしたい。
    評価「A」以上のIPOのみ参加。
  • 絶対に損失だけは避けたい。
    評価「S」のみIPOに参加。

参考までにカブスルのIPOの参加基準です。
リスクを少しとってリターンを目指してますので、やや強気の参加基準となっています。

参考までに

  • 「S」は全力でIPOに参加!
  • 「A」は全力でIPOに参加!
  • 「B」は積極的にIPOに参加。
  • 「C」は銘柄により判断して参加 or 不参加。
  • 「D」は不参加。

(参考)カブスルの評価ごとの当選IPO

カブスルはIPOに69回 当選していますが、その中で損失が出たIPOは全部で8回。
損失額の合計は88,100円になります。(IPO当選実績

カブスルの当選IPOを評価別に分けて損益もだしてみました。※2019.5.22時点

評価 当選数 利益がでた数
損益
損失がでた数
損益
7回 7回
+600万円
0回
10回 10回
+344万円
0回
24回 22回
+138万円
3回
-29,000円
24回 17回
+79万円
7回
-59,100円
0回 0回 0回

カブスルが当選したIPOで損失が出たIPOは10回。評価「B」が3回、「C」が7回でした。

ご覧の通り、各評価で損失が出ていますがそれ以上に利益が出ています。

もし、当選IPOが公募割れしたら?

公募割れをするということは、IPOに人気がない(買う魅力がない)ということです。

もし、当選IPOが公募割れをした場合、購入した経緯を考えて売却の判断をしましょう。

株式市況の状況やIPOの内容にもよりますが、売却して損失を確定するのがおすすめです。
理由としては売却すると資金が解放され、次のIPOに資金が回せます。

株価の値上がりを待つというのも手ですが、資金が凍結され また株価の上昇をいつまで待てばいいのかも分かりません。長期的に保有する目的がないのであれば売却したほうがよいと思います。

参考までに、カブスルの例です。

  1. 保有する意思がない。はじめから短期売買が目的。
    公募割れしても初値売りして損失を確定する。
  2. 配当利回りの良さなど長期保有する目的。
    公募割れをしても売らずに保有
    (例)公募割れしていませんが、当選したゆうちょ銀行は2015年から保有を続けています。

ほとんどのIPOは短期売買が目的ですので「1」を選択しています。

損失をだすのがイヤだからと、保有を続けてもよいことがありません。
カブスルは潔く諦めて売却し、次のIPOの抽選資金に回しています。

参考までに

例として、当選して損失になったソフトバンク(9434)を見てみましょう。

  • 公募価格 1,500円で100株 当選&購入。
    1,500円 × 100株 = 150,000円で購入
  • 初値 1,463円で100株 売却。
    1,463円 × 100株 = 146,300円で売却
  • 当選したSMBC日興証券の売却手数料は194円
  • 146,300円-150,000円-194円 = 3,894円の損失

ソフトバンクは知名度が高く、配当利回りも高いことから期待されていたものの、上場直前に大規模な通信障害などを起こしたりゴタゴタが多く、公募割れ(損失)となりました。

リスク2 :上場後の荒い値動きによる損失リスク

まるでジェットコースター

IPOは上場後、多くの投資家(機関・個人)により売買が行われます。

上場直後は売買が非常に激しくなり、株価はジェットコースターのように乱高下します。

よって、上場後にIPO株を市場で購入し、売却するのは損失リスクも高くなります。

上場直後の変動リスクを回避するには?

IPO株を上場後に購入して売買しないことです。

ブックビルディングに参加して当選した場合、IPO株を「公募価格」で購入できます。

公募価格で購入するのが一番リスクが低いです。
欲しいIPO株がある場合、ブックビルディングに参加しましょう。

参考までに

IPO株は上場後に株価の上下が激しくなりますが、この高低差を利用して短期間で利益を得ようとする市場参加者もいます。(主にディトレーダー)

「IPOのセカンダリー狙い」と呼ばれており、非常にハイリスク・ハイリターンの投資法になります。

損失リスクが高いので、相場に慣れた上級者向けの投資法となります。
初心者は・・・歴戦の強者のカモになるだけですので やめておきましょう。

デメリット:なかなか当たらない

IPOのリスクというよりはデメリットとして「IPOになかなか当たらない」というのがあります。

そこでIPOに当選するには、抽選に当てるための工夫が重要です。
たとえば複数の証券会社に申込みをしてチャンスを広げることなどを意識しましょう。

当選のコツを駆使することで当選確率は上がっていきます。


続いてIPOを買う方法(買うまでの流れ)を紹介します。


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