IPOの評価を見て参加不参加を決めよう!
庶民のIPOでは、初値上昇の期待値を5段階で評価しています。
評価が高いほど、IPO投資における初値売りで利益になりやすいと判断しています。
初心者の方は、どのIPOに参加すればいいのか?が分からないと思いますので、IPOの参加・不参加を決める目安として参考にしてください。
カブスルはIPO投資を2005年からはじめ、IPO投資歴19年。
IPOの人気を決める要素と過去のデータ、経験を基に評価をつけています。
目次
初値の上昇期待を五段階で評価
IPOを初値の期待値により「S」「A」「B」「C」「D」の、五段階で評価しています。
事業内容や将来性、IPOの内容、株式市況など総合的に判断。
株式投資歴20年の経験から投資したくなる企業か?も判断材料に加えています。
評価が高いほど初値上昇の期待値が高く、損失リスクが低くなります。
評価 | 特徴 |
---|---|
事業の将来性が高く、IPOで人気のテーマ関連事業など。(2023年はAIやDX) 投資家の注目度が最も高く、公開価格の2倍以上の初値に期待ができる。 さらに需給が絞られており初値が上昇しやすい。 |
|
事業の将来性が高く、今後に期待できる。 投資家の注目度が高く、公開価格の1.5倍以上の初値に期待ができる。 |
|
IPOでは可も不可もない事業内容や業績。 公開価格より やや高い初値が期待できる。 |
|
IPOで敬遠される要素があったり、堅実ながら地味な企業が多い。 初値は公開価格 近辺が予想される。市況によっては公募割れに。 |
|
IPOで敬遠される要素が多く、公募割れのリスクが高い。 IPO初心者は参加見送り推奨。 |
評価が高いIPOは積極的に参加して、IPO投資の利益を狙いましょう!
評価が高いとIPO投資で大きな利益を得やすい
評価が高いほど、IPO投資による初値売りによる利益は大きくなります。
逆に評価が低いほど、公募割れによる損失リスクが高くなります。
評価 | IPO数 | 初値 > 公募価格 | 騰落率 | 初値売りによる 平均損益 |
---|---|---|---|---|
3社(全体の3%) | 3社(100%) | 131.44% | 148,967円 | |
16社(全体の17%) | 16社(100%) | 177.28% | 216,056円 | |
35社(全体の36%) | 27社(77%) | 59.20% | 103,666円 | |
35社(全体の36%) | 27社(54%) | 11.82% | 17,880円 | |
7社(全体の7%) | 2社(29%) | -3.98% | -6,114円 |
騰落率は株価がどれくらい上がったのかを示す指標。(騰落率100%で初値は公開価格の2倍、200%で3倍)
評価「A」以上は公募割れをしていませんが、「C」や「D」では公募割れ(損失)に。
IPO初心者は、評価「B」以上のIPO参加がおすすめです。
これまでの五段階評価を上場実績のデータで見ると一目瞭然。
ほぼ評価通りとなっており、IPO初心者の参加目安になると思います。
評価のランクを決める要素
庶民のIPOで評価を決めている要素です。
こちらの他に、IPO投資歴19年の相場観や過去データの実績も考慮して評価をしています。
項目 | 説明 |
---|---|
|
IPOで人気のある業種や知名度が高いIPOは人気があり、評価が高くなります。 |
|
言うまでもなく 業績が良い方が評価は高くなります。 |
|
オファリングレシオとは、発行済み株式数をどの程度市場に放出(公募株と売出株)するかを示す指標のこと。需給の関係により、数値が低い方が株価が上下に大きく動きやすく、IPOでは人気があります。 |
|
「売出」は既存株主に資金が入ります。 |
|
調達金額が小さい(事業規模が小さい)と成長性も高くなりやすく、株価の値動きも良くなります。 |
|
同業他社との比較になりますが、割安な方が人気があります。 |
|
VC(ベンチャーキャピタル)とは 企業に投資を行う投資機関で、上場後、保有している株式を売却することにより利益を得ることを目的としています。 |
IPOの人気を左右する要素はいろいろありますが、IPOで人気のある業種か?将来性があるか?需給は?といった要素が重要視されています。
また初値は、上場日の株式市場の動向、IPO市況の動向などにも左右されます。
庶民のIPOの評価は、初心者お助け指標
評価と予想は、IPOの参加基準が全くわからない初心者に向けて行っています。
カブスルが初心者の頃、テキトーに参加して損失を出していましたので(泣)
評価の精度を測るため、「評価B以上」で公募割れしたIPOがどの程度あるのか調べてみました。
年 | S | A | B |
---|---|---|---|
2023年 | 3社中 公募割れ0社 |
16社中 公募割れ0社 |
35社中 公募割れ8社 |
2022年 | 2社中 公募割れ0社 |
7社中 公募割れ0社 |
38社中 公募割れ3社 |
2021年 | 2社中 公募割れ0社 |
22社中 公募割れ1社 |
60社中 公募割れ4社 |
2020年 | 6社中 公募割れ0社 |
17社中 公募割れ1社 |
36社中 公募割れ4社 |
2019年 | 5社中 公募割れ0社 |
16社中 公募割れ0社 |
31社中 公募割れ0社 |
上記の精度を、高いとみるか低いとみるかは訪問者の判断になりますが、それほど変な評価をしていないのが、お分かり頂けるかと思います。
みなさんの初値予想も参考に
運営者であるカブスルの評価だけじゃ不安という方。
庶民のIPOの訪問者が、IPOの初値予想を投票できるシステムもあります。
投票を見ることにより、どれくらいの価格(利益)を見込んでいるのか分かりますので、そちらも参考にしてください。
仮条件の上限価格での評価
庶民のIPOでは、「仮条件の上限価格」を想定して評価と初値予想をつけています。
2023年10月から公開価格決定のプロセスが変更となり、公開価格が最大で仮条件の上限価格+20%で決まる場合があります。
2割高くなるということは…予想利益が2割減るということです。
よって、公開価格が上振れた場合は評価と初値予想はアテにならなくなりますのでご注意を・・
仮条件が800円~1,000円の場合
- カブスル:事業内容に将来性があり、設定株価も同業他社より割安!
評価Bにして、初値予想は1,200円~1,400円にしよう!(予想利益 2万円~4万円) - 公開価格:仮条件の上限価格の+20%の1,200円を公開価格にするよ!
- 初値予想で予想利益を再計算すると・・・予想利益は0円~2万円
(評価でいえば公募割れの可能性もでてきてC評価に)
上記のように、評価と予想の基となる「価格」が公開価格決定時に変わる可能性があるという 残念な仕組みになりました。詳しくは参考記事にてどうぞ。
カブスルのIPO参加基準
参考までにカブスルのIPOの参加方法です。
ワンポイント
- 「S」は積極的にIPOに参加!
- 「A」は積極的にIPOに参加!
- 「B」は資金が足りていれば参加
- 「C」は銘柄により判断して参加 or 不参加
- 「D」は不参加。
なお、不参加でも幹事にSBI証券が入っている場合は、IPOチャレンジポイント狙いで100株だけ参加しています。
企業の評価ではありません
庶民のIPOの五段階評価は、初値に対する期待値の評価です。
つまり、初値が公開価格に対してどれくらい上昇しそうか?に対する評価で、企業の事業内容やIPOの内容、市況環境など総合的に考慮し判断しています。
たまに勘違いされるのですが、企業自体を評価しているワケではありません。よって、評価「C」や「D」でも素晴らしい企業はありますし、評価「A」でも将来性あるかな?と心配になる企業もあります。
あくまでも初値(需給)に対する期待値として参考にしてください。
評価が高いIPO(SやA)は、損失リスクが低いので積極的にIPOに応募していきましょう!
多少の損失リスクをとって当選を狙うなら、評価B以上のIPOに参加するのがおすすめです。