主幹事証券とは?
主幹事証券は、IPOの一連の流れをとりしきる証券会社です。
上場が成功するよう、様々な助言を企業に行います。
主幹事証券は幹事証券の中で、最も役回りが多くなります。
公開準備から公開後まで、上場予定企業のサポートを行います。
主幹事証券は公開準備から公開後までサポートをする
未上場企業が上場(IPO)するには、数年かかります。
上場前の準備段階から、上場後のサポートまで行うのが主幹事証券です。
いわば、未上場企業のパートナーです。
- IPO 承認前
上場予定の企業と審査基準を満たすよう取り組む。 - IPO 承認後
公募価格の算定や事務手続きなど。 - IPO 上場後
資金調達の助言・指導や上場後のIRのサポートなど。
なお、主幹事証券は公開株を多く引き受けます。
引き受けた公開株は公募価格よりも安くなるので、その差額が利益となります。
主幹事証券は当選数が多くなる
主幹事証券はIPOの割当数が多くなりますので、個人投資家への当選数も多くなります。
参考までに、2019年に上場したWelbyの主幹事は、SMBC日興証券でした。

IPOの割当数は次の通り。

主幹事のSMBC日興証券が、全体の91.39%の割当数(当選数)を占めています。
IPOによりますが、主幹事は全割当数の7割~9割の割当数(当選数)を占めることが多いです。
主幹事になる機会が多い証券会社は口座開設しておきましょう。
主幹事証券だけIPOに参加していればよい?
毎年 1件ほど、「IPOは主幹事証券だけ参加していればよいんだよ!」と私宛にお叱り!?のメッセージをくれる方がいますが・・・
主幹事証券だけ参加しているようじゃ、IPOの当選回数は増えません!
カブスルは主幹事からの当選が46回、主幹事以外が43回とほぼ半々です。
経験談を交えて紹介しておりますので、よろしければどうぞ。
主幹事は証券会社により特徴あり
主幹事になる証券会社は、大体決まっております。
下記は、2020年のIPOで主幹事を務めた回数が多い証券会社です。
店舗を持つ大手証券会社とネット証券のSBI証券が、大体 主幹事となります。
各証券会社により やや特徴があります。(個人的な主観)
野村證券 | 数年前までは、主幹事といえば野村證券でした。 過去には業績が悪い企業も上場させており、選別を強めたからか幹事数が抑えられる。 |
SBI証券 | IPOで人気のある IT系の主幹事になることが多い。 グループ会社にベンチャーキャピタルあり。 また、公開規模を抑えて需給的に初値が上がりやすい内容に。 |
大和証券 | IT関連のスタートアップを発掘。IPO部門の人材を増やす。 |
SMBC日興証券 | グループの三井住友銀行と連携。 パークシャテクノロジーや、HEROZなどAI開発企業を発掘。 |
みずほ証券 | 特に思い浮かばず。 |