例年、最初のIPOと最後のIPOは盛り上がる。過去15年間のデータも掲載

例年、最初のIPOと最後のIPOは初値が良い傾向にあります。
特にその年 最初のIPOは、前年末のIPOから約2ヵ月ぶりのIPOとなります。
待ちわびた投資家の注目度が高く、初値も高くなる傾向にあります。
各年の最初のIPOの結果
過去、16年間のその年最初のIPOの上場結果です。
例年、最初のIPOは注目度が高くなり、その年の平均騰落率を上回っているIPOが多いです。
2022年以外は初値が公開価格を上回っています。
2022年の株式市場は、2021年末からの弱気相場そのままに大乱調。長年続いた公募割れなしのアノマリーも崩れました。
上場日 | 企業 | 騰落率 倍率 |
初値売り 利益 |
その年の 平均騰落率 |
---|---|---|---|---|
2025年 2月3日 |
バルコス(7790/名証) 公開価格:1,400、初値 1,401 |
0.07% (1.0倍) |
100円 | - |
2024年 2月7日 |
SOLIZE(ソライズ)(5871) 公開価格:1,380、初値 2,020 |
37.4% (1.4倍) |
5.5万円 | 30.5% (1.3倍) |
2023年 1月26日 |
テクノロジーズ(5248) 公開価格:1,000、初値 3,650 |
265% (3.7倍) |
26.5万円 | 54.9% (1.6倍) |
2022年 2月3日 |
Recovery International(9214) 公開価格 3,060、初値 2,640 |
-13.7% (0.86倍) |
-4.2万円 | 46.5% (1.4倍) |
2021年 2月5日 |
QDレーザ(6613) 公開価格 340、初値 797 |
134.4% (2.3倍) |
4.5万円 | 52.5% (1.5倍) |
2020年 2月7日 |
ジモティー(7082) 公開価格 1,000、初値 2,300 |
130% (2.3倍) |
13万円 | 105.6% (2.0倍) |
コーユーレンティア(7081) 公開価格 1,890、初値 2,510 |
32.8% (1.3倍) |
6.2万円 | 105.6% (2.0倍) |
|
2019年 2月22日 |
識学(7049) 公開価格 1,800、初値 4,550 |
152.8% (2.5倍) |
27.5万円 | 82.1% (1.8倍) |
2018年 2月23日 |
Mマート(4380) 公開価格 1,240、初値 5,380 |
333.9% (4.3倍) |
41.4万円 | 116.5% (2.2倍) |
2017年 1月27日 |
シャノン(3976) 公開価格 1,500、初値 6,310 |
320.7% (4.2倍) |
48.1万円 | 109.2% (2.1倍) |
2016年 2月24日 |
はてな(3930) 公開価格 800、初値 3,025 |
278.1% (3.8倍) |
22.2万円 | 71.0% (1.7倍) |
2015年 2月12日 |
KeePer技研(6036) 公開価格 2,120、初値 3,160 |
49.1% (1.5倍) |
10.4万円 | 87.3% (1.9倍) |
2014年 2月13日 |
アキュセラ・インク(4589) 公開価格 1,800、初値 2,300 |
27.8% (1.3倍) |
5万円 | 88.8% (1.9倍) |
2013年 2月13日 |
メドレックス(4586) 公開価格 1,000、初値 2,200 |
120% (2.2倍) |
12万円 | 117.1% (2.2倍) |
2012年 2月22日 |
マックスバリュ九州(3171) 公開価格 1,250、初値 1,300 |
4% (1.0倍) |
5,000円 | 54.6% (1.6倍) |
2011年 3月3日 |
駅探(3646) 公開価格 2,780、初値 5,530 |
98.9% (2倍) |
27.5万円 | 23.9% (1.2倍) |
2010年 3月3日 |
アニコムHD(8715) 公開価格 2,000、初値 4,000 |
100% (2倍) |
20万円 | 16.2% (1.2倍) |
2018年のMマートなど、それほど高騰するようなIPOの内容ではなくとも、初値は公開価格の4.3倍に!
おそらく、その年最初のIPOでなければ これほど高騰することもなかったと思います。
各年の最後のIPOの結果
過去、17年間のその年最後のIPOの上場結果です。
翌年のIPOまで例年、二ヶ月くらい間が空くこともあり、注目度が高くなります。
上場日 | 企業 | 騰落率 倍率 |
初値売り 利益 |
その年の 平均騰落率 |
---|---|---|---|---|
2024年 12月27日 |
ビースタイルHD(302A) 想定価格 1,980、初値 3,325 |
60.6% (1.6倍) |
12.6万円 | 30.5% (1.3倍) |
2023年 12月27日 |
yutori(5892) 公開価格 2,520、初値 2,829 |
12.3% (1.1倍) |
3.9万円 | 54.9% (1.6倍) |
2022年 12月29日 |
スマサポ(9342) 公開価格 760、初値 2,250 |
181.3% (2.8倍) |
14.5万円 | 46.5% (1.4倍) |
2021年 12月29日 |
Institution for a Global Society(4265) 公開価格 1,720、初値 2,002 |
16.4% (1.7倍) |
2.8万円 | 52.5% (1.5倍) |
2020年 12月29日 |
オンデック(7360) 公開価格 1,550、初値 4,500 |
190.3% (2.9倍) |
29.5万円 | 105.6% (2.0倍) |
2019年 12月26日 |
スポーツフィールド(7080) 公開価格 2,730、初値 8,500 |
211.4% (3.1倍) |
57.7万円 | 82.1% (1.8倍) |
2018年 12月25日 |
リンク(4428) 公開価格 3,580、初値 7,620 |
112.9% (2.1倍) |
40.4万円 | 116.5% (2.2倍) |
ベルトラ(7048) 公開価格 384、初値 514 |
33.85% (1.3倍) |
1.3万円 | 116.5% (2.2倍) |
|
2017年 12月26日 |
オプティマスGP(9268) 公開価格 1,800、初値 2,001 |
11.2% (1.1倍) |
2万円 | 109.2% (2.1倍) |
2016年 12月27日 |
ティビィシィ・スキヤツト(3974) 公開価格 1,400、初値 4,500 |
221.4% (3.2倍) |
31万円 | 71.0% (1.7倍) |
2015年 12月25日 |
一蔵(6186) 公開価格 1,210、初値 1,236 |
2.2% (1.0倍) |
2,600円 | 87.3% (1.9倍) |
2014年 12月26日 |
MRT(6034) 公開価格 800、初値 3,275 |
309.4% (4.1倍) |
24.7万円 | 88.8% (1.9倍) |
2013年 12月24日 |
ヒューマン・ メタボローム・ テクノロジーズ(6090) 公開価格 1,400、初値 3,100 |
121.4% (2.2倍) |
17万円 | 117.1% (2.2倍) |
2012年 12月21日 |
グランディーズ(3261) 公開価格 360、初値 368 |
2.2% (1.0倍) |
800円 | 54.6% (1.6倍) |
地盤ネット(6072) 公開価格 720、初値 1,412 |
96.1% (2倍) |
6.9万円 | 54.6% (1.6倍) |
|
2011年 12月22日 |
ミサワ(3169) 公開価格 860、初値 1,209 |
40.6% (1.4倍) |
3.4万円 | 23.9% (1.2倍) |
アイセイ薬局(3170) 公開価格 3,460、初値 3,460 |
0% (1倍) |
0円 | 23.9% (1.2倍) |
|
2010年 12月21日 |
日本メディカルネット コミュニケーションズ(3645) 公開価格 840、初値 1,750 |
108.3% (2.1倍) |
9.1万円 | 16.2% (1.2倍) |
パッと見ると、その年最初のIPOに比べて初値はあまりよくないように見えますが、12月に上場するIPOは 年間IPOの約2割と非常に多くの企業が上場します。
上場日が重なる場合も多く、IPOの数が多くなるため 各IPOに投資家の投資資金が分散されます。
資金が分散されるので、他の月に上場するIPOと比べて上がりづらくなります。
そういった状況の中で、その年最後に上場するIPOは 12月中のIPOに比べると 良い結果となっています。
IPOの初値は需給で決まることが多く、その年最初とか最後のIPOはお祭り的に買われることがあります。