技術承継機構(319A):IPO上場情報と初値予想
技術承継機構は、製造業の譲受、譲受企業の経営支援を行っている連続買収(譲受)企業です。
中小製造業各社の技術を次世代に繋ぐことをミッションとして2018年7月に設立。
10社の製造業の譲受を実行。
2025年はM&Aがひとつのテーマとなりそうですし、東証一発目の企業としては面白いIPOだなぁと思ってみています。
技術承継機構のIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、技術承継機構の目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
技術承継機構の上場日
上場日 | 2025/2/5(水) | 証券コード | 319A |
---|---|---|---|
市場 | 東証グロース | 業種 | 金属製品 |
Webサイト | Webサイト | 単元株 | 100株 |
Yahoo!ファイナンス | 技術承継機構(319A) | ||
時価総額 | 172.6億円(公開価格で計算) |
技術承継機構のブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
ブックビルディング期間 |
2025/1/22 (水) ~ 1/27 (月) |
||
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仮条件 | 1,850円~2,000円 (抽選資金:18.5万円 ~ 20万円) | ||
当選口数 | 16,732口 | ||
発行済株式数 | 8,627,778株 | オファリングレシオ | 19.3% |
公募株数 | 745,000株 | 売出株数 | 710,000株 |
吸収金額 | 33.4億円 | O.A分 | 218,200株 |
仮条件決定日 | 1/21 (火) | 公開価格決定日 | 1/28 (火) |
購入期間 | 1/29 (水) ~ 2/3 (月) | ||
備考 |
【1.28追記】売出は、国内291,300株、海外418,700株(海外販売の割合 59.0%) |
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
- IPO管理帳 / IPO管理帳ログイン版
IPOの申込み、当選管理がカンタンに。 - IPOのメール通知システム
ブックビルディングの開始時にメールが届く。
技術承継機構の公開価格と初値
仮条件 | 1,850円~2,000円 | ||
---|---|---|---|
公開価格 | 2,000円 | 初値 | (初値予想)2,600円 ~ 3,400円※1/21 修正 |
騰落率 | - | 倍率 | - |
初値売り損益 | (予想利益)60,000円~140,000円※1/21 修正 |
※予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
技術承継機構の初値予想と予想利益
技術承継機構の初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
仮条件と初値予想
仮条件 |
1,850円 ~ 2,000円
※抽選資金:18.5万円 ~ 20万円
上限は1.5%上ブレ↑ |
---|---|
初値予想 |
2,600円 ~ 3,400円※1/21 修正
(1.3倍~1.7倍) |
予想利益 | 6万円~14万円 |
想定価格と初値予想
想定価格 | 1,970円あたり ※抽選資金:19.7万円あたり |
---|---|
初値予想 | 2,560円 ~ 3,350円 (1.3倍~1.7倍) |
予想利益 | 5.9万円~13.8万円 |
初値予想アンケート
技術承継機構(319A)の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
公開価格(2,000円)を基準価格に修正しています。
有効回答:929票 投票期限:2025/2/4 (火) 23:59まで技術承継機構の主幹事と幹事証券
技術承継機構のIPOを取り扱っている証券会社です。
技術承継機構の割当数とネット抽選の当選数
目論見書で公表されている証券会社の割当数と、ネット抽選分の当選数(個人配分)の予想です。
割当数にネット抽選分のパーセンテージをかけた単純な計算ですので、参考程度にお願いします。
証券会社 | 割当率 | 割当数 | ネット 抽選分 |
---|---|---|---|
主幹事 SBI証券 |
98.27% | 1,644,300株 | 9,865口※ |
JTG証券 | 0.87% | 14,500株 | 14口※ |
松井証券 | 0.22% | 3,600株 | 25口※ |
岩井コスモ証券 | 0.22% | 3,600株 | 3口※ |
アイザワ証券 | 0.22% | 3,600株 | 3口※ |
むさし証券 | 0.22% | 3,600株 | 3口※ |
委託幹事であるSBIネオトレード証券は、委託数が公表されていません。
※海外売出し418,700株分が含まれているので、実際のネット抽選分は数値より低いです。
現金8,000円+2,000ポイントがもらえる口座開設タイアップ企画を行っています。
抽選資金が不要の岡三オンラインと松井証券。委託幹事で穴場のauカブコム証券。ポイントが貯まるSBI証券
技術承継機構の決算情報
単独 財務情報 (単位/百万円)
決算期 | 2023年12月 | 2022年12月 | 2021年12月 |
---|---|---|---|
売上高 | 265 | 204 | 62 |
営業利益 | 44 | 36 | ― |
営業利益率 | 16.6% | 17.65% | ― |
経常利益 | 56 | 29 | 1 |
当期利益 | 37 | 20 | 0 |
純資産 | 370 | 293 | 214 |
配当金※ | ― | ― | ― |
EPS※ | 4.69 | 2.51 | 311.99 |
BPS※ | 27.43 | 17.84 | 77,799.36 |
前期比 (営業利益) |
22.2% | ― | ― |
前期比(売上高) | 29.9% | 229% | ― |
連結 財務情報 (単位/百万円)
決算期 | 2023年12月 | 2022年12月 |
---|---|---|
売上高 | 9,327 | 6,804 |
営業利益 | 879 | 460 |
営業利益率 | 9.42% | 6.76% |
経常利益 | 926 | 541 |
当期利益 | 1,613 | 148 |
純資産 | 3,113 | 1,323 |
EPS※ | 206.49 | 19.03 |
BPS※ | 362.59 | 149.94 |
前期比 (営業利益) |
91.1% | ― |
前期比(売上高) | 37.1% | ― |
技術承継機構のPERとPBR
公開価格(2,000円)で算出したPERとPBRです。
決算月 | PER | PBR | EPS | BPS |
---|---|---|---|---|
2022年12月 (実績/連結) |
105.1倍 | 13.34倍 | 19.03 | 149.94 |
2023年12月 (実績/連結) |
9.69倍 | 5.52倍 | 206.49 | 362.59 |
2024年12月 (予想/連結) |
18.34倍 | - | 109.08 | - |
技術承継機構の配当金と配当利回り
公開価格(2,000円)と配当金で算出した配当利回りです。
決算月 | 1株あたり の配当金 |
配当利回り | 配当性向 |
---|---|---|---|
2023年12月 (実績) |
0円 | - | - |
2024年12月 (予定) |
0円 | - | - |
上位株主とロックアップ情報
技術承継機構の上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
株主名 | 株数 | 売出数 | ロック アップ |
---|---|---|---|
新居 英一 |
6,397,634株
81.16%
|
600,000株 | 180日 |
藤井 陽介 |
600,000株
7.61%
|
90,000株 | 180日 |
佐藤 大央 |
130,000株
1.65%
|
- | 180日 |
亀田 藍子 |
112,000株
1.42%
|
- | 180日 |
徳田 雄一郎 |
101,000株
1.28%
|
- | 180日 |
永井 裕 |
101,000株
1.28%
|
- | 180日 |
岩間 正俊 |
101,000株
1.28%
|
- | 180日 |
大橋 俊之 |
90,660株
1.15%
|
- | 180日 |
山口 貴弘 |
60,000株
0.76%
|
- | 180日 |
玉川 陽介 |
50,000株
0.63%
|
- | 180日 |
- 180日のロックアップ期間は、2025年8月3日まで
直近の類似IPOの上場結果
技術承継機構と同じホットワードのIPOの上場結果です。
「M&A」のIPOの直近の結果です。
- 2024/06/18 インテグループ…
初値売り損益:198,000円
(騰落率:50%、倍率:1.50倍) - 2023/10/24 ジャパンM&Aソリューション…
初値売り損益:91,000円
(騰落率:67.91%、倍率:1.68倍) - 2022/06/28 M&A総合研究所…
初値売り損益:118,000円
(騰落率:88.72%、倍率:1.89倍) - 2020/12/29 オンデック…
初値売り損益:295,000円
(騰落率:190.32%、倍率:2.90倍) - 2019/12/02 名南M&A…
初値売り損益:90,000円
(騰落率:45%、倍率:1.45倍)
技術承継機構と市場と業種が同じIPOの上場結果です。
「市場:グロースまたは東証マザーズ」かつ「業種:金属製品」の直近のIPO結果です。
- 2018/02/28 ジェイテックコーポレーション
… 初値売り損益:745,000円
騰落率:331.11%、倍率:4.31倍 - 2015/03/24 RS テクノロジーズ
… 初値売り損益:-65,000円
騰落率:-23.64%、倍率:0.76倍
上場日の初値決定前の気配運用
技術承継機構(319A)の初値決定前の気配運用です。
公開価格 | 上限価格 | 下限価格 |
---|---|---|
2,000円 |
4,600円
(上場1日目) |
1,500円 |
- 上限価格:
更新値幅 100円、更新時間 10分 - 下限価格:
通常の更新値幅、更新時間 3分 - 初値の上限価格:4,670円
引受価額は1,840円。幹事証券の引受価額は、公募割れ時の目安に(誠意買いとは?)
初値を基にした価格で制限値幅(ストップ高/ストップ安)が決まります。
(例)初値が1,200円の場合、制限値幅は300円に。上場日のストップ高は1,500円、ストップ安は900円
技術承継機構のIPO分析
製造業における連続買収企業。特徴はM&A遂行能力。
経験豊富なチームと徹底した仕組化・マニュアル化により連続的なM&Aの追求が可能に。
強力なチームで関連企業を買収し相乗効果を目指すということで、個人的には2023年7月に上場したGENDA(9166)を思い浮かべました。上場後も積極的にM&Aを実行し売上UP、株価も上昇。
中小企業の主要な悩みである人材不足・IT化を改善・推進することで、中小製造業各社の事業強化を行い、グループ内において、開発から売上に至る全ての事業行程での相乗効果を追求。買収ファンドとは違い、譲受した会社の譲渡は想定しておらず。
今後、上場企業となることでM&Aにおける信用力が格段にUPしそうですね。
事業継承M&Aは政府も後押ししています。
企業の譲受にあたって、主にM&Aアドバイザーや金融機関等から譲受候補となる企業の紹介を受けており、その対価として手数料を支払っています。
合計350社超のアドバイザーから創業(2018年7月)から2024年9月までの期間で1,607件の紹介を受けていますが、高収益企業のみをスクリーニングし現時点で10社の譲受が完了。選ばれているのはわずか0.6%の企業。
2024年12月期の業績予想(連結)が発表されています。
仮条件の上限価格で算出したPERは18.3倍。前期実績で算出したPERは9.6倍、PBRは5.52倍(PERとPBR)
KPIは調整後EBITDA。計算式、文字だけ書かれれると理解しづらいのですが表になってて見やすいです。
2025年はM&Aがひとつのテーマとなりそうですし、東証一発目の企業としては面白いIPOだなぁと思ってみています。
(2025年一発目は名証上場のバルコスだけど)
小ネタとしてはレオスの藤野 英人さんのお名前が株主欄に掲載されています。上場時に全株(2万株)売り出されますが。
評価はBと迷ったんですが、2025年の東証一発目のIPOとして景気よくいきたかったので、Aとしました。
参考までに
評価は下記を考慮して、人気が高い「A」に設定しました。
- 業績が好調(決算情報)
- 2024年12月期の業績予想(前期比)は、売上高 11,000百万円(+17.9%)、営業利益 1,500百万円(+70.7%)
- 前期の営業利益率は16.6%。二期前の営業率は17.6%
- 上場によりM&Aにおける信用力が格段にUP
- 高齢化による事業継承は深刻な問題。事業継承M&Aは政府も後押し
- M&Aを行い事業を拡大しているGENDA(9166)の株価が好調
- 例年、最初と最後のIPOは盛り上がる(東証としては一発目)
- 製造業における原材料価格高騰や人材不足
- 市場からの吸収金額が33.4億円とやや大きい(IPOデータ)
- 配当実績なし
- やや地味な印象がある事業内容
- 仮条件の上限価格と2024年12月期の業績予想(連結)によるPERは18.3倍。前期実績で計算したPERは9.6倍、PBRは5.52倍(PERとPBR)
- 取得総額8億円分の投資家の関心の表明あり(法的拘束力なし)
1.21追記。仮条件が1,850円 ~ 2,000円に決定。(想定価格は1,970円)
初値予想を2,600円 ~ 3,400円に修正し、予想利益を6万円~14万円としました。
目論見書の想定仮条件は1,970円。初値予想は2,560円 ~ 3,350円としました。
予想利益は5.9万円~13.8万円です。
公募割れリスクは低いと思われるIPO。
カブスルは積極的に幹事証券から参加して当選を狙います!
ワンポイント
主幹事証券は、IPOで人気のIT系の主幹事を務める機会が多いSBI証券です。
主幹事証券は割当数が多いので、当選数も多くなります。
また、落選しても次回の当選チャンスに活かせるポイントがもらえます。
カブスルは30回 IPOに当選しています。
松井証券はブックビルディング時の抽選資金が不要です。
当選後に購入資金を入金すれば良いので気軽に参加できます。(口座開設タイアップ中)
IPOの引受部門にチカラを入れており、幹事数が増えています(5割目標)
追加の委託幹事としてSBIネオトレード証券が決まりました。松井証券同様、抽選時に資金が必要ありません。
そのほかに岩井コスモ証券でも参加が可能です。
ブックビルディングの参加スタンスは Twitterにて発信しています。
庶民のIPO限定のタイアップ企画を行っていますので、口座開設がまだの方は お得なこの機会に是非どうぞ(  ̄∇ ̄)
企業紹介
技術承継機構は、製造業の譲受、譲受企業の経営支援を行っている連続買収(譲受)企業です。
中小製造業各社の技術を次世代に繋ぐことをミッションとして2018年7月に設立。
10社の製造業の譲受を実行。
日本の中小製造業は技術を持っているものの、後継者不足・営業不足等、「もったいない」状況にあり、その「もったいない」を改善したいという思いが会社設立の出発点。
技術を持つ中小製造業複数社が一緒になることで、強固な企業グループの構築を目指しています。
設立は2018年7月
同社の従業員数は8名、平均年齢は38.6歳、平均勤続年数は1.7年、平均年間給与は1,100万円。連結の従業員数は556名(2024年11月末)