ソフトバンク上場に関するまとめ

2018年12月19日に上場するソフトバンク。
上場直前に通信障害などいろいろなニュースが出て、それに関する質問も増えました。

ニュースを時系列にしています。(最新情報ほどページ上部にあります)

(12.21)上場日から3日間の株価。波乱は初日だけ

ソフトバンク(9434)の上場初日である19日(水)から21日(金)の株価の推移です。

日付 始値 高値 安値 終値
19日 1,463円 1,464円 1,282円 1,282円
20日 1,183円 1,310円 1,176円 1,296円
21日 1,279円 1,375円 1,275円 1,316円
  • 始値:その日に最初についた株価
  • 高値:その日に一番高くなった株価
  • 安値:その日に一番安くなった株価
  • 終値:その日の最後についた株価

たった3日間のデータですが、上場日につけた1,464円(公開価格の+1円)が3日間の高値となりました。

一方、安値は2日目の1,176円。
2日目の開始につけた株価ですが、これを底値として株価が反転し上昇しています。

SBI証券でみられる3日間チャートです。

ソフトバンクの上場3日間の株価(SBI証券)

チャートを見ても、上場日から2日目の朝にかけて株価が下落し、その後反転しているのが分かります。
(青色は下落、赤色は上昇)

参考までに

米景気減速への不安で前日の米株式相場が大幅に下落。
日本株を購入しているのは海外投資家ですが、それらの売りが出て株価は続落しています。

  • 日経平均株価は、4日続落。21日に年初来 最安値を更新。
  • 東証マザーズ指数は、21日に年初来 安値を更新。
  • 日経ジャスダック平均株価は、21日に年初来 安値を更新。

特に新興市場は、相場急落で信用取引を行っている個人に追証が発生。
損失を埋めるために保有株式を手放しているようです。

ソフトバンクが上場した19日は、株式市況も非常に悪い環境でした。

(12.19)【上場日】初値は公募割れ。公開価格を2.47%下回る

ソフトバンクの初値は、市場が開始した9時につきました。

公開価格1,500円に対して、初値は1,463円。騰落率は-2.47%になります。
初値売りをした場合 100株あたり3,700円の損失となりました。

ソフトバンクが初値形成後に急落 「個人が投げ売り」の声

市場では「公開価格割れで失望した個人が損失覚悟の投げ売りに動いている」(藍沢証券の三井郁男・投資顧問部ファンドマネージャー)との声が出ていた。

日経新聞:ソフトバンクが初値形成後に急落 「個人が投げ売り」の声12/19

損失を嫌気した投資家が早めに見切りをつけて、売却。
売りが売りを呼び、最初の5分間で1,344円まで下落しました。

上場日の終値は公開価格を14.53%下回る

初日である19日の終値は、公開価格の1,500円を14.53%下回る1,282円となりました。

ソフトバンク、初日の終値

下記、日経新聞電子版の記事から一部を抜粋します。

ソフトバンク株が落とす影 相場の転換点の可能性も

19日の東京市場で日経平均株価は続落し、約9カ月ぶりの安値を付けた。水を差したのはこの日上場したソフトバンクだ。初値が付いた寄り付き直後から売りが殺到し、売り出し価格を大幅に下回る水準で取引を終えた。個人投資家の投資余力が削られたことに加え、年末商戦など消費にも悪影響が出るとの懸念も浮上。相場全体の重荷となることが懸念されている。

この日のソフトバンクは1463円の初値を付けた後、ほぼ一本調子で下落し、売り出し価格(1500円)に対して15%安の1282円で安値引けした。過去の大型上場と比較すると、初値が公募・売り出し価格を下回ったのは日本たばこ産業以来。足元の株価はさえないとはいえ、日本郵政グループやメルカリのときのような熱狂は再現できなかった。

日経新聞:ソフトバンク株が落とす影 相場の転換点の可能性も12/19

個人的な感想としては、ただただ残念です。
上場が決まった時は、ココまで売り込まれるとは想定していませんでした。

底値の目安(同業他社のPERと比較)

どこまで下がるのか?と質問がありました。

株価の行く末は誰にも分かりません。
底値を探るひとつの目安として、同業他社の割安性と比較してみます。

  • NTTドコモ
    予想PER 13.7倍。
  • KDDI au
    予想PER 9.6倍。

ソフトバンクの1株あたり利益は87.73円
公開価格1,500円の場合のソフトバンクの予想PERは17.1倍です。

同業他社のPERに合わせると下記の株価になります。

  • PER13.7倍の場合
    株価は1,201円。
  • PER9.6倍の場合
    株価は842円。

単純にPERを同業他社と合わせただけですが、ひとつの底値の目安にはなるかと思います。
決して、売りを煽っているわけではありませんのでご注意を。

上場30分前から前場の値動き

上場30分前から前場終わりまでの値動きを動画で撮影しました。

初値は9時につきました。(動画では27:07あたり)
最初の5分間でドッと売り込まれています。

取引終了の15時が近づくにつれ、株価がどんどん下がってます。

上場前の気配値

株式市場が始まるのは9時。

その前の時間帯から証券会社にログインすると、どれくらいの買い注文や売り注文が入っているか?という気配値を見ることが出来ます。 (Twitterで画像やコメントを投稿していたので、こちらに掲載します)

下記は8時ちょうどの気配値です。

この数分後に、1,463円に大量の買い注文が入りました。
おそらく、証券会社などの機関投資家が株価を下支えするために入れた注文だと思います。

ソフトバンク上場前の気配値

この1,463円という価格。
目論見書にて、引受人が引き受けた株価(1,463円75銭)と一緒です。

引受人が引き受けた株価(1,463円75銭)と一緒

結局、初値もこの大量の買い注文に支えられ、同値となりました。

(参考)2018年の公募割れIPOは7社(全体の7%)

ソフトバンクで損した方。
せっかくですからIPOは是非続けてみて下さい。

2018年は19日までに81社がこれまで上場し、初値売りで損失を出しているのはソフトバンクを含めた7社で全体の7%です。

庶民のIPOでつけている評価「B」以上は2018年と2017年に公募割れしていません。
「C」と「D」評価つけたものだけ公募割れしています。

リスクの回避方法も記事にしていますのでご参考にどうぞ。

来年以降はUSJの上場なども期待されています。
また、その他にも期待度の高いベンチャー企業の上場も噂されています。

(12.18)【質問】ソフトバンクの売り方を教えて

19日(水)に上場するソフトバンク。

当選して購入したのはいいけれど、どうしていいか分からないといったご質問が寄せられます。

投資は自己責任が原則ですが、はじめてIPOに当たって困っている人もいると思います。
参考までにIPO歴13年、投資歴14年のカブスルの考え方を載せたいと思います。

繰り返しますが、投資は自己責任です。売買の最終責任はご自身でどうぞ。

ページ下部に、ソフトバンクのIPOに関する質問を掲載しています。

初値売りが一番無難な売り方

IPO株は上場後、売買参加者がワッと集まりますので、値動きが激しくなります。
そこで、当選したIPO株は初値(上場後にはじめてついた株価)で売るのが、一番無難な方法です。

カブスルもカウントはしていませんが、感覚的に当選IPOの9割は初値売りをしていると思います。

  • 初値売りのメリット
    売りタイミングがラク。株価の上下にまどわされない。
  • 初値売りのデメリット
    初値形成後、株価が上昇した場合に利益を取り損ねる。
    (例)初値が1,400円、その後1,600円に株価が上昇した場合など。

特に初心者は売り時が難しいと思いますので、初値で売るのがラクなんじゃないかと思います。
初値売りの方法は、上場日当日の9時前に「成行 売り注文」をいれるだけです。

さきほど紹介した当選IPOの売り方は?IPOの初値売りがおすすめページの下段に一部の証券会社の初値売りの手順を載せています。

わたしの妻はSMBC日興証券で100株当選しましたが、初値売りをします。
理由としては長期保有するつもりがないことと、子育てで日中株価の値動きを見ている時間がないからです。

初値形成後に売る

迷わせてすみませんが、初値形成後に売るという手もあります。

おそらく、上記の理由から初値売りをする個人投資家は多いと思います。(基本なので)

売り注文が買い注文より多ければ、株価が下がります。
株価が下がると、買いたい個人投資家や機関投資家が買いやすくなります。

わたしみたいに公開価格で買えなかった人は、公開価格より下の株価で買えればラッキーと思っているはずです。つまり、初値が安くついたら買い注文が入り、上昇する可能性があります。

売買タイミングは初値売りより難しいですが、複数当選した人などは その一部の売り方として試す価値はあるかと思います。(自己責任でどうぞ)

初値は19日の前場でつく

19日にソフトバンクが上場しますが、ソフトバンクの初値は前場でつくかと思います。
場合によっては、20分以内につく可能性もあります。

参考までに日本郵政3社が上場した際に、動画で記録をとりました。
このときは日本郵政とゆうちょ銀行の初値は9時33分についています。

大型IPOの場合、初値がつくまでにそれほど時間はかかりません。

ちなみに、初値形成後に注文がドッと入っているのがお分かりいただけると思います。(動画右側の青い部分)

思いがけず大量に購入した

ソフトバンクのIPOは超大型のため、大量当選された人も多いかと思います。
(この記事を書いているわたしは当選ゼロ)

複数当選の場合、売り方はいろいろありますのでご参考にどうぞ。

  1. 全部 売却する。
  2. 全部 値上がりや配当金目当てで保有する。
  3. 半分は売却し、半分は値上がりや配当金目当てで保有する。
  4. 一時間ごとに100株ずつ売っていく。
  5. 半分は初値で売却し、残り半分は相場の中で売却する。
  6. 100株だけ残して全部売る。

複数当選の場合、すべて同じ売却方法をとる必要はありません。

配当金目当てで保有すればいい?

ソフトバンクの株式の魅力のひとつに配当金があります。
配当金の方針は目論見書に書かれております。

当社では、中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆様に利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置付けています。配当については、安定性・継続性に配慮しつつ、業績動向、財務状況および配当性向等を総合的に勘案して実施していく方針です。上記方針の下、純利益に対する連結配当性向85%程度を目安に、安定的な1株当たり配当の実施を目指します。

目論見書より抜粋。

企業として目指す配当性向は85%と非常に高いです。
ソフトバンクの株を購入し、既存の保有株を売却する投資家による買い替えも出そうです。

配当性向とは、その期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかを数値化したものです。数値が高いほど、株主への還元を積極的に行っています。

配当性向は30%を目標としている企業が多く、ソフトバンクの85%という数値は魅力があります。

公開価格の1,500円で計算すると配当利回りは5%になり、NTTドコモの4.3%やKDDIの4.1%よりも高くなります。

100株15万円分のソフトバンクの株式を購入すると、一年間で得られる配当金は15万円×5%=7,500円になります。2年間で1.5万円、10年間で7.5万円。

東証一部の平均配当利回りは約2%ですので、配当金目当ての投資としては魅力的です。

ちなみに、配当金だけで投資資金を回収するには20年かかります。
ただし、配当利回り5%を20年間維持できた場合の話ですが。

配当金目当てで保有されるかどうかは、長期間投資資金を預けられるかと、その資金をソフトバンクに預けておけるかという個々の投資判断になると思います。

12.19追記。初日の終値は1,282円になりました。
この株価で計算すると配当利回りは5.85%になります。

配当利回りは配当金が上がるか、株価が下がると高くなります。

配当利回り =「1株あたりの配当金」 ÷ 「購入株価」 × 100

下がっても持っていればいい?

こちらの質問をうけましたが、なんともいえません。
投資は自己責任ですし、その購入資金が短期資金なのか、長期で保有できる長期資金なのかも分かりません。

人により損失を享受できる範囲も違いますので、売買の判断はこれまでの説明を参考にしてご自身で決めて下さい。

(12.15)需要は国内2倍、海外3倍に

ブルームバーグから申し込み需要に関する記事が出ました。

ソフトバンクのIPOは、国内で約2倍(機関投資家2倍、個人投資家2倍弱)、海外で3倍を超える申し込みがあったようです。

ソフトバンクIPO、機関投資家から強い需要ー海外は3倍

ソフトバンクの新規株式公開(IPO)で、海外機関投資家からの需要が売り出し割当数の3倍以上に達したこと分かった。情報が非公開のため、複数の関係者が匿名で明らかにした。

国内では、組み入れ銘柄を個別に選定するアクティブ運用者を含む機関投資家から割当数の2倍程度の需要があった。ポートフォーリオに組み入れるための需要も生じる可能性があるという。主幹事証券各社は先週、購入希望の申し込みを受けるブックビルディングを実施していた。

  主幹事証券のうちの1社によると、売り出し数の9割を占める個人投資家の需要は2倍弱で、全体としては約2倍になった。

ブルームバーグ:ソフトバンクIPO、機関投資家から強い需要ー海外は3倍

ちなみに機関投資家とは、銀行や保険会社、投資信託などの法人の投資家です。
証券会社自体も株の取引を行っています。資金が豊富なことから「大口さん」とも呼ばれます。

人気が高いIPOほど、申し込みは多くなり抽選倍率が高くなります。
参考までに、過去の大型IPOの抽選倍率です。

上場日 企業 市場からの調達金額 初値の騰落率 抽選倍率
2018年12月 ソフトバンク(9434) 2.6兆円 -2.47% 2倍
2018年6月 メルカリ(4385) 1,306億円 66.67% 50倍
2016年10月 九州旅客鉄道(JR九州)(9142) 4,160億円 19.23% 15倍
2016年7月 LINE(3938) 1,328億円 48.48% 25倍
2015年11月 日本郵政(6178) 6,930億円 16.50% 5倍
2015年11月 ゆうちょ銀行(7182) 5,980億円 15.86% 5倍
2015年11月 かんぽ生命保険(7181) 1,452億円 33.14% 15倍

日経新聞やロイター通信に載っていた抽選倍率です。

抽選倍率が高いほど、初値の騰落率も高いです。つまり利益が大きくなりやすいです。

ソフトバンクは規模が大きいので参考にならないかもしれませんが、この中では郵政3社がソフトバンクに近いかと思います。

個人的には2倍という申し込み倍率は、思ったより申し込みがあると思いました。
ただし、評価は変わらず初値は少し上がるか、少し下がるかだと思っています。

はじめてIPOに当選した当選者も多いので、上がって欲しいとは思っています。

(12.14)グレーマーケットは1,500円で取引

日経新聞 電子版に下記の記事がありました。有料情報ですが、読み応えあります。
なお、記事中ではSBI証券の騒動や、若手証券マンが頑張ってさばいている話も書かれています。

ソフトバンク上場目前 証券各社は「背水の陣」

最大2兆6000億円という巨額売り出し額に加え、投資家の需要積み上げ期間中にはタイミング悪く、通信障害や関係の深い中国・華為技術(ファーウェイ)を巡る騒動まで勃発した。全体の9割をさばく国内の証券会社は「背水の陣」を敷いて販売に臨んだが、これまでの大型新規株式公開(IPO)に比べ応募倍率は低くなったようだ。

(中略)

上場後の値動きに警戒感も出ている。一部の機関投資家やヘッジファンドが上場前に価格を相対取引する「グレーマーケット」で、SB株は公開価格並みの1500円で取引されている。「個人投資家が本当はどれくらい買っているのか不明なところに警戒感がある」(外資系証券)と、上値が抑えられているようだ。

日経新聞:ソフトバンク上場目前 証券各社は「背水の陣」12/14 14:01

記事中のグレーマーケットとは「有価証券の発行前あるいは上場前に売買を行う市場」の事です。
取引所を通さず、機関投資家やヘッジファンドの間で仮目論見書の価格に基づいて取引が行われます。

いわゆるプレオープンみたいな感じです(違うかな)

過去のグレーマーケットの価格と実際の初値はこちら。

企業 公開価格 初値 グレーマーケット
ソフトバンク(9434) 1,500円 1,463円
(-2.47%)
1,500円
(0%)
メルカリ(4385) 3,000円 5,000円
(66.7%)
3,800円
(21%)
LINE(3938) 3,300円 4,900円
(48.5%)
3,795円
(15%)

グレーマーケットはあくまで参考程度にどうぞ。

現役証券マンさんのこんなツイートも。

何故、上がるのか?の根拠は書かれていませんが、証券マンたちは必死に営業して顧客にソフトバンク株を買ってもらっています。

もし、株価が下がればクレームが殺到して大変。
証券会社も株価があがるよう株価を下支えしなければなりませんね。

郵政3社など過去の大型IPOの実績はどれも良好です。

(12.14)ファーウェイなど中国製の基地局をなくす方針

12月14日の日経新聞の朝刊に下記の内容の記事が出ていました。

中国製排除 異例の即断
ソフトバンク 米対応見据え

ソフトバンクが現在の携帯電話サービスを支えている通信網「4G」から、華為技術(ファーウェイ)など中国製の機器をなくす。安くて高性能と評価してきたが、異例の即断で北欧製に切り替える。米中対立のはざまで、万が一の事態に備えた。

日経新聞 朝刊より抜粋

ほんの見出しだけ抜粋させていただきましたが、日経新聞朝刊には、ソフトバンク幹部の話などいろいろと盛り込まれています。

この記事をうけてか、14日のソフトバンクの株が売り気配でスタートしました。

ソフトバンクが売り気配 既存基地局も中国製排除

14日付の日本経済新聞朝刊は、ソフトバンクグループ(SBG)の国内通信子会社であるソフトバンク(SB、9434*J)が「現行の携帯電話の通信規格『4G』の設備について、華為技術(ファーウェイ)など中国製の基地局をなくす方針を固めた」と報じた。

日経新聞:ソフトバンクが売り気配 既存基地局も中国製排除12/14 9:06

新たに設備投資に費用がかかるというのはマイナス点ですが、今後どうなる分からない中国製を排除するという大きな決断をすぐにしたことは、かなり評価できるんではないでしょうか?

ソフトバンクは携帯大手三社の中でも、中国色が強い企業でしたので。

(12.13)大規模障害の再発を防ぐ措置

12月13日付けの日本経済新聞で通信障害に対する対策の記事が書かれています。

ソフトバンク、ノキア製品導入拡大 障害対策に40億円

ソフトバンクが2018年12月6日に起こした大規模通信障害の再発防止に向けて、フィンランドのノキア製機器の導入拡大を検討していることが日経コンピュータの取材で18年12月12日に分かった。約40億円を投じて東京と大阪に新たなセンターを設け、ノキア製の通信機器を採用する考え。ソフトバンクは通信機器を複数メーカーに分けることで大規模障害の再発を防ぐ。

(中略)

ソフトバンクはファーウェイ製品の採用は難しいと判断し、ノキア製品の導入拡大に動いたとみられる。

日経新聞:ソフトバンク、ノキア製品導入拡大 障害対策に40億円

今回、ソフトバンクは通信障害をおこしたわけですが、社会インフラとしての危機感を高めた(設備を補強)という点では良かったですね。

今回の通信障害は単なるミスでしたが、イザというときにこの対策は実ると思います。

(12.12)SBI証券で当選数が最初より増えているという現象が発生

ソフトバンクのIPO。
通信障害などで既に混乱状態ですが、さらにソフトバンクのIPOを混乱に陥れる事象がありました。

下記、報じたブルームバーグの記事から一部を抜粋します。

SBI証券、顧客に当選株数を過少に伝達

ソフトバンクの新規株式公開(IPO)に関連し、国内主幹事を務めているSBIホールディングス傘下のSBI証券が顧客に過少に当選株数を伝え、訂正していたことが分かった。

  同証経営企画部の緒方剛史次長によると、10日午後6時に抽選を実施。その後、当選株数や補欠当選株数を伝えたが、12日未明に訂正し、実際はもっと多く当選していたことを顧客に伝えたという。

  緒方氏は、ソフトバンク株の人気がなくキャンセルが相次いだために急きょ当選株数を増やしたのではないかとの観測を否定。エラーの原因や影響を与えた口座数、金額については回答できないとしている。

ブルームバーグ:SBI証券、顧客に当選株数を過少に伝達

ハッキリ言って 前代未聞です。
わたしは2005年からIPOを見てきていますが、こんなことは初めてですし残念です。

Twitterでの報告などもあがっています。

これ、結構な問題だと思います。
SBI証券は、当選した株数は「全株購入」か「全株辞退」しかできません

つまり、上記のツイートした人の場合 100株購入しようと思っていたのに、300株購入するか辞退するしかありません。

また、当選or補欠当選で抽選資金が拘束されます。

最初の抽選結果で100株の資金拘束と考えていたものが、いつの間にか300株の拘束になっているわけですから、株式売買や他のIPO参加などの予定も狂います。

また、まさか当選株数が突如増えていると、普通は思わないです。
Webユーザーってきちんと注意事項を見ていない人も多いので、間違って買う人もいそうです。

個人的に「SBI証券はやらかしたな」と思っています。
主幹事の一角でありながら、すでに混乱状態のソフトバンクをさらに混乱に陥れました。

(12.10)募集規模を上回る購入希望あり(1.1倍と報道)

12月10日付けの日本経済新聞に下記の記事が出ています。

ソフトバンク、売り出し価格1500円に 個人の関心高く

携帯電話「ソフトバンク」の知名度や配当利回りの高さが個人投資家の注目を集め、募集規模を上回る購入希望があったもようだ。
(中略)
投資家が正式に申し込むのは11~14日。販売にあたる証券会社の営業担当者からは「通信障害など悪材料が噴出しており、事態を不安視した個人投資家から入金キャンセルが出ないか心配だ」との声も聞かれた。

日経新聞:ソフトバンク、売り出し価格1500円に 個人の関心高く

ソフトバンクIPO、投資家は高配当に注目 通信障害で冷や汗

高い配当利回りに着目した個人投資家の人気を集めた一方、上場直前の通信障害といった悪材料もあって、証券会社の営業員がノルマ消化に苦戦する場面もあったようだ。市場の一部では、ブックビルディング期間中に集まった応募は売り出し株数の1.1倍前後になったとの観測も出ている。

日経新聞:ソフトバンクIPO、投資家は高配当に注目 通信障害で冷や汗

ブックビルディングの購入申し込みは順調だったようですね。
恐らく、通信障害やファーウェイの懸念材料がなければ、順風満帆でした。

記事後半にもあるように、購入申し込みや当選辞退は明日11日からですので、キャンセルが相次げば、募集規模を下回るかもしれません。

割当数が多いこともありますが、募集倍率は1.1倍と、ほぼ申し込めば当選する倍率となっているようです。

(12.06)大規模な通信障害が発生

12月6日にソフトバンクをはじめとした通信会社で約4時間半にわたる大規模な通信障害が発生しました。

スウェーデン通信機器大手エリクソンの交換設備でソフトウエアに異常がきたし、ソフトバンクの通信障害が発生しました。同社の通信機器はNTTドコモやKDDI auも使っているそうですが、トラブルを起こした機器がなかったようです。

ソフトバンク通信障害「ソフトが期限切れ」

通信障害は日本ではソフトバンクの携帯電話サービスで6日午後1時39分に発生し、全国で通信が利用できないか困難になった。英携帯電話大手O2でもほぼ同じ時刻に障害が起き、データ通信が利用できなくなった。

日経新聞:ソフトバンク通信障害「ソフトが期限切れ」12/7

後ほど分かった事ですが、認証期限の切れたソフトウエアがインストールされていたことが原因という単純な人為ミスでしたが、社会インフラとして必要不可欠になる携帯電話がこんなカンタンなことで使えなくなるのかと、不安を感じた障害でもありました。

国内にIPOが約9割まわり、大半は個人投資家に配布されます。
その個人投資家に動揺が広がりました。

ソフトバンク上場、市場に動揺
通信障害で個人のキャンセルも

投資家の申し込みが殺到するもっとも重要な局面で想定外の事態が起き、個人投資家の一部で購入をキャンセルする動きが出ている。現時点で19日の上場スケジュールに変更はなさそうだが、ソフトバンクが緊急で機関投資家向けに電話会見を開くなど、混乱回避に躍起になっている。

(中略)

今回の上場は国内で約9割が売り出される。金額は2兆円を超え、その大半が個人投資家に販売される。

(中略)

19日の大型上場を滞りなく終えるために、ソフトバンクも主幹事証券も投資家の不安を和らげるの必死だ。ただ個人投資家からは「説明責任が十分に果たされていない」との声も上がる。上場当日まで気の抜けない時間が続く。

日経新聞:ソフトバンク上場、市場に動揺 通信障害で

12.19追記。上場後に宮内社長が会見に臨みました。
6日の通信障害の後、4~5日間で1万件ほどの解約があったようです。

ソフトバンクのIPOに関する質問

ソフトバンクのIPOに関する質問です。

カブスルは700株申し込み、妻は200株の申し込み。
結果はカブスルは0株当選(補欠当選は3社)、妻は100株当選でした。

現在、ご質問が多いので個別にお答えはできませんが、下記以外のご質問は返答としてこちらに掲載させて頂きます。(お問い合わせフォーム

何故、補欠当選を申込まないの?

わたしが補欠当選を申込まないのは・・・「面倒」だからです。

元々は100株だけ購入して「ソフトバンクのお祭り」に参加しようと思っていました。
しかし、どこの証券会社もわたしに「当選」をくれませんでした(笑)

どうしても欲しいIPOなら「補欠当選から購入申し込み」をしていますが、今回はそうでもありません。

補欠当選は3社。
当選を目指す場合、これから3社に申し込みをして また補欠当選の結果を見ないといけません。

なんだか面倒になってきたので、いっそのこと今回はソフトバンクのIPOに参加しないことに決めました。
ソフトバンクは、最初から予想している通り「少し上がるか、少し下がるか」のIPOだと思っています。

どこの証券会社も当選くれなかったので、今回はお祭りを外から見ていようと思います。 (スネているみたい)

はじめて当選したんだけど、どうすればいい?

私の知人もソフトバンクでIPOに初当選しました。
その知人にしたアドバイスを下記に書きます。

  • ソフトバンクは少し上がるか、少し下がるかのIPO。
  • 損失はでるかもしれない。
  • 購入するなら損失覚悟で!
  • 配当金目当てで購入?ということは長期投資?
  • 長期保有する気がないなら短期売買したほうがいいと思う
下記にも書いたんですが、わたしはそもそもソフトバンクのIPOを身内や知人に今回すすめていません。
何故なら、損失を出してしまったら困るから。

一方、メルカリLINEゆうちょ銀行などは積極的にすすめました。
何故なら、利益が出て喜んでもらえそうだから。

IPOって中々 当たらないから、当選って嬉しいんですよね。それは分かります。

ただ、なんのために当選を目指しているのかは考えて欲しいです。
当選するのが目的ではなく、利益を得るのが目的です。

わたしも IPOの当選回数の実績を伸ばしたいなら、ソフトバンクに全力で応募しています。
ほぼ当たるので当選回数を伸ばすのは容易です。
でも、当選回数を増やすのが目的ではなく、利益を得るのが目的なんです。

繰り返しますが、ソフトバンクのIPOは少し利益がでるか、少し損失がでるかのIPOだと個人的に思っています。

損失のリスクを受け止め、当選したから購入したいというのであれば、購入されたほうがいいと思います。
ちなみに、わたしも当選していたら損失リスクを覚悟して購入しています。

当選辞退してソフトバンクのIPOが上昇した場合(利益が出た場合)でも、わたしは責任はとれませんので、自己判断で購入するかどうかを考えてみてください。

100株当選した妻はどうするの?

ママかぶ

私の妻はSMBC日興証券で100株当選しました。

損することが、人一倍 嫌いな妻です。
公募割れした場合、配当金目当てで保有するといっていました。(5%の配当利回り)

そこで、わたしが長期保有するの?と聞いてみると、そこまで考えていないと言ってました(汗)

配当金目当てってことは長期保有になります。
つまり、資金も拘束されます。


5%の配当利回りは魅力的ですが、長期投資する気があるかどうかがポイントかと思います。

さらに、今回の通信障害の影響や、SBと提携関係にある中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の機器がアメリカから締め出されている現状も考えて、長期投資を考えないといけないと思います。

上場日は19日。考える時間はまだあります。

大量当選したんだけど?

これまで説明したきたことと同じです。
仮に500株当選したら こういうスタンスはどうでしょうか?

  • リスクをとってリターンを目指す!
    500株すべて購入。
  • ちょっと怖くなってきた…
    200株~300株のみ購入。
  • 消極的にいこうかなぁ
    100株のみ購入。

IPOは当選後に当選の辞退もできます。
ただし、当選辞退でペナルティがある証券会社がありますので、注意しましょう。

念の為、当選辞退の画面は注意深くみましょう。
ペナルティについて書かれているかもしれませんので。

ソフトバンクの売り方を参考までに

ソフトバンクのIPOは、わたしが2005年から見てきた中でも大混乱のIPOになっています。
もし、すでに購入された場合、売却方法を考えておいた方がいいと思います。

IPO初心者で短期売買目的の人は、当日の成り行き売り注文がオススメです。

売りタイミングを計る必要がないのがメリットで、株価の値動きを追う必要もありません。
IPOの基本的な売り方法で、当日の朝一に「成行売り注文」をだしておきます。

デメリットは、初値が安くなり その後 上昇した場合に余計な損失がでること。

  • (例)初値が1,400円、その後1,600円に上昇。
    初値売りで-1万円で損失確定。上昇後に売却すれば+1万円になった可能性。

ただし、逆のパターンもあります。

  • (例)初値 1,600円、その後下落し続けて1,400円。
    下落後の-1万円で損失確定。初値売りしていれば+1万円になった可能性。

この場合は初値で売って良かったとなります。

IPO株は売り時が難しいので、初値売りが一番無難な売り注文になります。

配当金目当ての場合は、いろいろなパターンがあると思います。
(そのまま保有を続ける or いったん売却し再度購入しなおすなど)

株は何故上がるのか?基本を確認しておきましょう

株初心者のために追記します。
株は何故、上がるのかを確認しておきましょう。

株価は買い注文が多ければ上がり、売り注文が多ければ下がります。
(下記、ソフトバンクの場合を考えてみました。個人の意見ですので自己責任で売買をお願いします)

  • 買う人 → 銀行などの機関投資家、配当金狙いの個人など。
  • 売る人 → IPOに当選して初値売りをする個人など。

今回、IPOの当選者の大半は個人投資家です。
上場後に買いたいと思っている機関投資家や個人投資家は、なるべく安く買いたいと思っているはずです。

個人的な予想では、今回の混乱から上場日は売り注文が多くなると思っています。
わたしが配当金目当てで購入するのであれば、公開価格の1,500円より下がったところを買います。

初値はどうなるか分かりませんが、長期的に考えると公開価格の1,500円より下げてくる機会はあるかと思います。


いろいろ書いてきましたが希望としては、多くの人が参加するIPOなので、初値が公開価格より上昇し、参加者に利益がでることを期待しています!

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