オートサーバー(5589):IPO上場情報
オートサーバーは、中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる会員制サービスプラットフォーム「ASNET」を運営している企業です。グループは同社と非連結子会社で構成。
主要2サービスの「オークション代行サービス」と「ASワンプラサービス」で売上高の93.4%を占めています。(前期実績)
ASNETに掲載している中古車情報を、ASNET上で横断的に検索・落札ができることが特徴。オークション代行サービスは、参加が可能なオートオークション会場数は国内141会場(サテライト会場含む)と最多であり、ASNETだけで国内95%のオートオークション会場の出品車両を検索することができます。
車両を落札したいASNET会員との売買を当社が仲介するサービスである「ASワンプラサービス」は、2022年12月期の実績において14.7万台の掲載実績があり、これら掲載台数の多さがASNETの強みとなっています。(2022年1月から12月平均)
設立は1997年6月
従業員数は117名、平均年齢は41.3歳、平均勤続年数は9.2年、平均年間給与は510.1万円(2023年7月末)
オートサーバーのIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、オートサーバーの目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
オートサーバーの上場日
上場日 | 2023/9/26(火) | 証券コード | 5589 |
---|---|---|---|
市場 | 東証スタンダード | 業種 | 情報・通信業 |
Webサイト | Webサイト | 単元株 | 100株 |
Yahoo!ファイナンス | オートサーバー(5589) | ||
時価総額 | 181.6億円(公開価格で計算) 155億円(初値で計算) |
オートサーバーのブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
ブックビルディング期間 |
2023/9/7 (木) ~ 9/13 (水) |
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仮条件 | 2,400円~2,670円 (抽選資金:24万円 ~ 26.7万円) | ||
当選口数 | 23,000口 | ||
発行済株式数 | 6,800,000株 | オファリングレシオ | 33.8% |
公募株数 | 400,000株 | 売出株数 | 1,600,000株 |
吸収金額 | 61.4億円 | O.A分 | 300,000株 |
仮条件決定日 | 9/5 (火) | 公開価格決定日 | 9/14 (木) |
購入期間 | 9/15 (金) ~ 9/21 (木) | ||
備考 |
【9.14追記】売出は、国内698,200株、海外901,800株(海外販売の割合 56.4%) |
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
- IPO管理帳 / IPO管理帳ログイン版
IPOの申込み、当選管理がカンタンに。 - IPOのメール通知システム
ブックビルディングの開始時にメールが届く。
オートサーバーの公開価格と初値
仮条件 | 2,400円~2,670円 | ||
---|---|---|---|
公開価格 | 2,670円 | 初値 | 2,280円 |
騰落率 | -14.61% | 倍率 | 0.85倍 |
初値売り損益 | -39,000円(2,280円 - 2,670円)× 100株 |
※予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
公募割れ時の株価下落の目安となる引受価額は、2,456.40円でした。
オートサーバーの初値予想と予想利益
オートサーバーの初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
仮条件と初値予想
仮条件 | 2,400円 ~ 2,670円 ※抽選資金:24万円 ~ 26.7万円 |
---|---|
初値予想 |
2,450円 ~ 2,700円※9/7 修正
(0.9倍~1.0倍) |
予想利益 | -2.2万円~3,000円 |
想定価格と初値予想
想定価格 | 2,670円あたり ※抽選資金:26.7万円あたり |
---|---|
初値予想 | 2,590円 ~ 2,750円 (1.0倍~1.0倍) |
予想利益 | -8,000円~8,000円 |
初値予想アンケート
オートサーバー(5589)の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
公開価格(2,670円)を基準価格に修正しています。
有効回答:298票 投票期限:2023/9/25 (月) 23:59までオートサーバーの主幹事と幹事証券
オートサーバーのIPOを取り扱っている証券会社です。
オートサーバーの割当数とネット抽選の当選数
目論見書で公表されている証券会社の割当数と、ネット抽選分の当選数(個人配分)の予想です。
割当数にネット抽選分のパーセンテージをかけた単純な計算ですので、参考程度にお願いします。
証券会社 | 割当率 | 割当数 | ネット 抽選分 |
---|---|---|---|
主幹事 SBI証券 |
91.30% | 2,100,000株 | 12,600口 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 3.91% | 90,000株 | 90口 |
みずほ証券 | 1.74% | 40,000株 | 40口 |
松井証券 | 0.87% | 20,000株 | 140口 |
東海東京証券 | 0.87% | 20,000株 | 20口 |
岡三証券 | 0.43% | 10,000株 | 10口 |
むさし証券 | 0.43% | 10,000株 | 10口 |
アイザワ証券 | 0.43% | 10,000株 | 10口 |
委託幹事である岡三オンラインとauカブコム証券とSBIネオトレード証券は、委託数が公表されていません。
現金7,500円+2,000ポイントがもらえる口座開設タイアップ企画を行っています。
抽選資金が不要の岡三オンラインと松井証券。平等抽選のauカブコム証券。落選でポイントが貯まるSBI証券。
オートサーバーの決算情報
単独 財務情報 (単位/千円)
決算期 | 2022年12月 | 2021年12月 | 2020年12月 |
---|---|---|---|
売上高 | 5,364,476 | 5,672,857 | 5,545,243 |
経常利益 | 1,969,010 | 2,224,453 | 2,146,566 |
当期利益 | 1,207,406 | 1,370,619 | 1,324,711 |
純資産 | 8,741,488 | 7,933,325 | 6,946,769 |
配当金※ | 1,100.00 | 1,250.00 | 1,200.00 |
EPS※ | 188.66 | 214.16 | 4,139.72 |
BPS※ | 1,365.86 | 1,239.58 | 21,708.65 |
前期比(売上高) | -5.4% | 2.3% | ― |
オートサーバーのPERとPBR
公開価格(2,670円)で算出したPERとPBRです。
決算月 | PER | PBR | EPS | BPS |
---|---|---|---|---|
2021年12月 (実績) |
12.47倍 | 2.15倍 | 214.16 | 1,239.58 |
2022年12月 (実績) |
14.15倍 | 1.95倍 | 188.66 | 1,365.86 |
2023年12月 (予想) |
15.56倍 | - | 171.62 | - |
オートサーバーの配当金と配当利回り
公開価格(2,670円)と配当金で算出した配当利回りです。
決算月 | 1株あたり の配当金 |
配当利回り | 配当性向 |
---|---|---|---|
2021年12月 (実績) |
62.5円 | 2.34% | 29.2% |
2022年12月 (実績) |
55円 | 2.06% | 29.2% |
2023年12月 (予定) |
55円 | 2.06% | - |
上位株主とロックアップ情報
オートサーバーの上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
株主名 | 株数 | 売出数 | ロック アップ |
---|---|---|---|
朝日ホールディングス株式会社 役員等により総株主の議決権の過半数が所有されている会社 |
6,000,000株
81.98%
|
1,469,400株 | 180日 |
髙田 典明 代表取締役社長 |
642,000株
8.77%
(642,000)
|
- | 180日 |
萩原 外志仁 代表取締役会長 |
206,200株
2.82%
|
- | 180日 |
株式会社ACエナジー 役員等により総株主の議決権の過半数が所有されている会社 |
130,600株
1.78%
|
130,600株 | |
山本 林 取締役 |
32,320株
0.44%
(12,320)
|
- | 180日 |
株式会社富商 |
29,000株
0.40%
|
- | 180日 |
山岸 正典 従業員 |
20,000株
0.27%
(20,000)
|
- | 180日 |
吉田 昌延 従業員 |
20,000株
0.27%
(20,000)
|
- | 180日 |
大須賀 喜裕 従業員 |
18,200株
0.25%
(18,200)
|
- | 180日 |
石津 健吾 従業員 |
15,400株
0.21%
(15,400)
|
- | 180日 |
- 180日のロックアップ期間は、2024年3月23日まで
直近の類似IPOの上場結果
オートサーバーと市場と業種が同じIPOの上場結果です。
「市場:スタンダード」かつ「業種:情報・通信業」の直近のIPO結果です。
- 2023/06/21 オービーシステム
… 初値売り損益:130,000円
騰落率:76.02%、倍率:1.76倍 - 2023/04/19 エキサイトHD
… 初値売り損益:36,000円
騰落率:26.87%、倍率:1.27倍 - 2023/03/30 ノバシステム
… 初値売り損益:86,500円
騰落率:50.88%、倍率:1.51倍 - 2023/02/22 プライム・ストラテジー
… 初値売り損益:174,000円
騰落率:125.18%、倍率:2.25倍 - 2022/08/02 日本ビジネスシステムズ
… 初値売り損益:30,700円
騰落率:20.20%、倍率:1.20倍
オートサーバーのIPO分析
1997年6月に設立した旧オートサーバー(実質的な事業運営主体)は、2014年1月に台湾の新興株式市場であるグレタイ証券市場に株式上場。2016年3月に現オートサーバー(株式会社ASH)によるMBOにて上場廃止。6月に旧オートサーバーを完全子会社化し商号を株式会社オートサーバーに変更。
東証スタンダードらしい企業のIPO。
将来性期待で株価の値上がり狙いというよりは、業績堅調で配当金をもらう投資が向いていそう。
ただし・・・ビッグモーター問題により、中古車業界にやや投資家の疑いの目がかかっている状況での上場になるので、上場タイミングしては最悪かも。最近ではグロース上場のグッドスピード(7676)の保険金の不適切請求の件が取り上げられており、今後、同業他社にも何かしらの悪材料が出る可能性は否定できませんし、その影響はオートサーバーの初値にも影響しそうです。
2023年12月期の業績予想が発表されています。減益減収。
一時、半導体不足で新車の納品ができない状態にあり、中古車業界が賑わっていましたが、その反動がありそう。
9月IPOは昨年より2社多い11社。投資家の資金が尽きかける9月後半のIPO。
IPO的にそれほど人気が高い事業内容でないことと、市場からの資金調達金額が大きく荷もたれ感があること、同業他社の株価の推移などを考慮すると、IPOとしての人気も低くなりそうです。
仮条件の価格、相場環境を考慮して評価は変更する可能性があります。(一段下に)
【9.5追記】仮条件の上限価格は想定価格とやや弱気の価格に決まりました。評価は変えず、初値予想を下方修正しました。
【9.7追記】業界二位のネクステージでも不正の疑いがありストップ安に。業界の印象は最悪。評価を一段下げました。(日経新聞の記事)
参考までに
業界イメージは最悪・・。そもそも需給が重いIPOで公募割れリスクが高まったように感じたので、評価「C」から公募割れの可能性が高い「D」に一段、引き下げました。
評価は下記を考慮して、公募割れのリスクがややある「C」に設定しました。
- 業績は安定的(決算情報)
- 今期の配当金は55円の予定。業績予想と想定価格で算出した配当利回りは2.06%
- グローバルオファリング(海外販売)あり。海外販売比率は56.8%
- 2023年12月期の業績予想(前期比)は、売上高 5,200百万円(-3.1%)、営業利益 1,807百万円(-8.7%)
- オファリングレシオが33.8%と高い(IPOデータ)
- 市場からの吸収金額が61.4億円と大きい(IPOデータ)
- 成長をイメージしにくい事業内容
- 9月はIPOが多く、選別される可能性あり
- 上位株主は役員関連。売り圧力が低い
- 想定価格と2023年12月期の予想実績(連結)によるPERは15.5倍。前期実績で計算するとPER14.1倍(PERとPBR)
- ビッグモーターや関連企業の話題がでるか、落ち着くか
【9.7追記】業界二位のネクステージでも不正の疑いがありストップ安に。業界の印象は最悪に
9.7追記。評価の引き下げと共に、初値予想を2,450円 ~ 2,700円に修正しました。
9.5追記。仮条件が2,400円 ~ 2,670円に決定。(想定価格の2,670円が上限でやや弱気)
初値予想を2,540円 ~ 2,720円に修正。予想利益は-1.3万円~5,000円です。
目論見書の想定仮条件は2,670円。初値予想は2,590円 ~ 2,750円としました。
予想利益は-8,000円~8,000円で、市況によっては公募割れのリスクがあるIPOになります。
業界一位と二位の不正で業界の印象は最悪。
そもそも需給的にも重かったのにこの仕打ちでは、株価上昇のエネルギーは得られなそう。カブスルはパスします。
また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と松井証券、岡三証券(オムニネット)、東海東京証券は、IPO当選後に辞退するとペナルティがありますのでブックビルディングの参加にはご注意を。
ブックビルディングの参加スタンスは Twitterにて発信しています。
庶民のIPO限定のタイアップ企画を行っていますので、口座開設がまだの方は お得なこの機会に是非どうぞ(  ̄∇ ̄)