JX金属(5016):IPO上場情報と初値予想
JX金属は、半導体・情報通信分野に欠かせない銅やレアメタルを原料とする先端素材の開発・製造・販売を主な事業として行っている企業です。加えて、銅やレアメタルの資源開発や、製錬・リサイクル事業を手がけています。ENEOSホールディングスの100%子会社(上場前)

市場で人気の高い半導体銘柄ですが、需給的にはかなり重そうで株価が上昇するにはパワー(買い)が必要そう。
プライム上場のIPOは初値が高くつきづらいですが、長期で見ると初値より株価が上昇している銘柄が多いです。(IPOの株価の推移)
初値が弱ければキオクシアパターンを狙ってのセカンダリー投資もありかも。(投資は自己責任で)
JX金属のIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、JX金属の目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
JX金属の上場日
上場日 | 2025/3/19(水) | 証券コード | 5016 |
---|---|---|---|
市場 | 東証プライム | 業種 | 非鉄金属 |
Webサイト | Webサイト | 単元株 | 100株 |
Yahoo!ファイナンス | JX金属(5016) | ||
時価総額 | 7,613.4億円(仮条件の上限で計算) |
JX金属のブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
ブックビルディング期間 |
2025/3/3 (月) ~ 3/7 (金) |
||
---|---|---|---|
仮条件 | 810円~820円 (抽選資金:8.1万円 ~ 8.2万円) | ||
当選口数 | 5,349,341口 | ||
発行済株式数 | 928,463,102株 | オファリングレシオ | 57.6% |
公募株数 | 0株 | 売出株数 | 465,160,100株 |
吸収金額 | 4,332.9億円~4,386.4億円 | O.A分 | 69,774,000株 |
仮条件決定日 | 3/3 (月) | 公開価格決定日 | 3/10 (月) |
購入期間 | 3/11 (火) ~ 3/14 (金) | ||
備考 |
【2.14追記】売出は、国内304,679,900株、海外160,480,200株(海外販売の割合 34.5%) |
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
- IPO管理帳 / IPO管理帳ログイン版
IPOの申込み、当選管理がカンタンに。 - IPOのメール通知システム
ブックビルディングの開始時にメールが届く。
JX金属の公開価格と初値
仮条件 | 810円~820円 | ||
---|---|---|---|
公開価格 | 3/10 (月)に決定 | 初値 | (初値予想)800円 ~ 890円※3/3 修正 |
騰落率 | - | 倍率 | - |
初値売り損益 | (予想利益)-2,000円~7,000円※3/3 修正 |
※予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
JX金属の初値予想と予想利益
JX金属の初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
仮条件と初値予想
仮条件 |
810円 ~ 820円
※抽選資金:8.1万円 ~ 8.2万円
上限は4.9%下ブレ↓ |
---|---|
初値予想 |
800円 ~ 890円※3/3 修正
(1.0倍~1.1倍) |
予想利益 | -2,000円~7,000円 |
想定価格と初値予想
想定価格 | 862円あたり ※抽選資金:8.62万円あたり |
---|---|
初値予想 | 842円 ~ 932円 (1.0倍~1.1倍) |
予想利益 | -2,000円~7,000円 |
初値予想アンケート
JX金属(5016)の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
仮条件の上限(820円)を基準価格に修正しています。
有効回答:2607票 投票期限:2025/3/18 (火) 23:59までJX金属の主幹事と幹事証券
JX金属のIPOを取り扱っている証券会社です。
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JX金属の決算情報
単独 財務情報 (単位/百万円)
決算期 | 2024年3月 | 2023年3月 | 2022年3月 |
---|---|---|---|
売上高 | 291,395 | 319,941 | 302,528 |
営業利益 | 14,617 | 34,649 | ― |
営業利益率 | 5.02% | 10.83% | ― |
経常利益 | 115,437 | 72,156 | 72,192 |
当期利益 | 141,602 | -7,260 | 56,926 |
純資産 | 485,644 | 343,911 | 379,610 |
配当金※ | ― | 30.59 | 39.10 |
EPS※ | 152.51 | -7.82 | 61.31 |
BPS※ | 523.06 | 370.41 | 408.86 |
前期比 (営業利益) |
-57.8% | ― | ― |
前期比(売上高) | -8.9% | 5.8% | ― |
連結 財務情報 (単位/百万円)
決算期 | 2024年3月 | 2023年3月 |
---|---|---|
売上高 | 1,512,345 | 1,638,484 |
営業利益 | 86,172 | 72,925 |
営業利益率 | 5.7% | 4.45% |
経常利益 | 78,714 | 63,327 |
当期利益 | 102,624 | 36,930 |
純資産 | 627,388 | 492,093 |
EPS※ | 110.53 | 39.78 |
BPS※ | 675.73 | 530.01 |
前期比 (営業利益) |
18.2% | ― |
前期比(売上高) | -7.7% | ― |

JX金属のPERとPBR
仮条件の上限(820円)で算出したPERとPBRです。
決算月 | PER | PBR | EPS | BPS |
---|---|---|---|---|
2023年3月 (実績) |
20.61倍 | 1.55倍 | 39.78 | 530.01 |
2024年3月 (実績) |
7.42倍 | 1.21倍 | 110.53 | 675.73 |
2025年3月 (予想) |
14.02倍 | - | 58.48 | - |
JX金属の配当金と配当利回り
仮条件の上限(820円)と配当金で算出した配当利回りです。
決算月 | 1株あたり の配当金 |
配当利回り | 配当性向 |
---|---|---|---|
2023年3月 (実績) |
30.9円 | 3.76% | - |
2024年3月 (実績) |
0円 | - | - |
2025年3月 (予定) |
12円 | 1.46% | - |
上位株主とロックアップ情報
JX金属の上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
株主名 | 株数 | 売出数 | ロック アップ |
---|---|---|---|
ENEOSホールディングス株式会社 親会社 |
928,463,102株
100.00%
|
465,160,100株 | 180日 |
- 180日のロックアップ期間は、2025年9月14日まで
直近の類似IPOの上場結果
JX金属と同じホットワードのIPOの上場結果です。
「半導体」のIPOの直近の結果です。
JX金属と市場と業種が同じIPOの上場結果です。
「市場:プライムまたは東証一部」かつ「業種:非鉄金属」の直近のIPO結果です。
- 2005/12/02 古河スカイ
… 初値売り損益:110,000円
騰落率:21.57%、倍率:1.22倍
JX金属のIPO分析
親会社のENEOSホールディングスが100%保有。
上場時に保有株の50.1%を売出し。保有比率は過半数を下回り、完全子会社から持分法適用会社になりそう。
JX金属は高い競争優位性に支えられ、グローバルトップシェアを有しています。

2019年6月に「JX金属グループ2040年長期ビジョン」を策定し、2023年5月に一部改定。
成長戦略の中心に、半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントを据えています。

事業ポートフォリオ変革により、フォーカス事業の営業利益規模が増加し、全社の営業利益に占める比率も向上しています。
2025年3月期の業績予想(連結)はこちら。
仮条件の上限価格で算出したPERは14倍。前期実績で算出したPERは7.4倍、PBRは1.21倍です(PERとPBR)

今期 予定されている配当金は12円。
仮条件の上限価格で算出した配当利回りは1.46%(配当利回り)
なお、業績予想に配当金103.55円と書いてありますが、昨年11月に実施した特別配当っぽいので、わたしたちには関係なし。
上場後の配当方針としては、連結配当性向20%程度を基本とするようです。
設備投資や事業基盤の強化(事業再編中)に資金を回していそう。
JX金属のIPOについて、「東京メトロのようにお祭りIPOになりますか?」との質問を多く受けておりますが、個人的にお祭りにはならないと思っています。(お祭りとは当選しやすく利益がでやすいIPO)
東京メトロは同業他社と比較して配当利回りが高く、価格も割安、知名度も高く株主優待もあり・・と個人投資家に人気化する要素がとても多いIPOでした。
JX金属のIPOで、初値およびその後の株価推移の参考とされるのは、上場の規模感から2024年12月に上場したキオクシアHDになるかなと思います。
IPO | JX金属 (5016) |
キオクシアHD (285A) |
---|---|---|
事業内容 | 半導体材料、情報通信材料の製造及び販売 | メモリ及びSSD等関連製品の開発・製造 |
上場市場 | 東証プライム | 東証プライム |
売上高 | 2,913 億円 2024年3月期 |
64 億円 2024年3月期 |
上場時の 時価総額 |
7,613 億円 公開価格 |
7,843 億円 公開価格 |
IPOの 調達額 |
4,386 億円 |
1,203 億円 |
公開価格 | 820円 あたり |
1,455円 |
初値 騰落率 |
- | 1,440円 (-1.03%) |
オファリングレシオ | 57.6% | 15.3% |
PER | 7.4倍 2024年3月期 |
赤字でなし |
PBR | 1.21倍 2024年3月期 |
1.67倍 公開価格 |
現在の株価 2024.2.14 |
- | 1,929円 公開価格より32.6%↑ |
現在の 時価総額 2024.2.14 |
- | 1兆150億円 |
配当利回り | 2025年3月期は12円の予定 | なし |
IPO投資家であれば、初値は不調だったものの、その後の株価推移が好調なキオクシアHDを見ていますので、JX金属に対しても同様の値動きになってくれることを期待します。
プライム上場のIPOは初値が高くつきづらいですが、長期で見ると初値より株価が上昇している銘柄が多いです。(IPOの株価の推移)
市場で人気の高い半導体銘柄ですが、需給的にはかなり重そうで株価が上昇するにはパワー(買い)が必要そう。
初値が弱ければキオクシアパターンを狙ってのセカンダリー投資もありかも。(投資は自己責任で)
業績のブレ(1株利益/EPS)をみても半導体銘柄は売買が難しそうという印象は変わらず。
わたしは半導体株は一切 売買していません。(利益の機会損失もあるが、損失リスクも回避)
5GやAIの普及で需要増が見込まれる一方、在庫調整や景気後退局面では需要が急減するリスクがあります。
少し弱気な予想としましたが、なんだかんだで強い半導体関連株の値動きと、想定価格付近で仮条件が決まるのであれば、重い需給もなんとかこなしそうな気もします。ただ、上場日の相場環境は読めず、需給が重いIPOは公募割れのリスクもあります。
参考までに
評価は下記を考慮して、公募割れのリスクがややある「C」に設定しました。

- 市場で注目度の高い半導体関連企業
- 業績は比較的、安定的。半導体市況や景気に左右される(決算情報)
- 営業利益率はフォーカス事業の強化(事業再編)により上昇していく見込み
- グローバルオファリング(海外販売)あり。海外販売比率は34.5%
- キオクシアHDは公募割れしたものの、その後の株価推移が好調
- 需給がかなり重く初値が上昇しづらい
- 【2.27追記】ゆうちょ銀行の売出し(最大6300億円)が決定。投資家の資金が分散
- 全株 売出株。公募株なし
- IPOで初値が弱いプライム市場上場。ただし、その後の株価は堅調なことが多い
- 2025年3月期の配当金は12円の予定。仮条件の上限価格による配当利回りは1.46%。前期は配当金なし。連結配当性向は20%を目指す(配当利回り)
- 20.8億円分の親引けにより需給がその分絞られる予定
- 仮条件の上限価格と2025年3月期の業績予想(連結)によるPERは14倍。前期実績で計算したPERは7.4倍、PBRは1.21倍。業績にブレがでやすく指標もブレやすい(PERとPBR)
- 半導体市場や5G関連の需要は成長基調だけど、短期的には市況変動の影響を受けやすい
- グローバルな半導体需給バランスや在庫調整のタイミングが同社の売上高に影響
- 輸出比率が高い。円安は利益が拡大、円高は利益が減少
- 金属価格の変動(コスト)
3.3追記。仮条件が想定価格の862円より上限価格で4.9%下振れて、810円 ~ 820円に。機関投資家の需要が低いことが予想されます。初値予想を800円 ~ 890円に修正。予想利益は-2,000円~7,000円です。
目論見書の想定価格は862円。初値予想は842円 ~ 932円としました。
予想利益は-2,000円~7,000円で、市況によっては公募割れのリスクがあるIPOになります。
カブスルは幹事証券にてIPOに参加します。
また、もし公募割れしたらセカンダリー投資で参戦するやもしれません。(損失リスクがありますので自己責任でどうぞ)
ワンポイント
主幹事証券はIPOの一連の流れを取りしきる立場にあり、IPOの当選数(割当数)が多いので当選狙いの場合は参加しておきたい証券会社です。JX金属は7社が主幹事となっています。
主幹事証券の一角がSMBC日興証券で、IPOの割当の一部は資金力に左右されない平等抽選を採用しています。
カブスルは24回 IPOに当選。
他にも、同じく平等抽選で資金力に左右されない当選が期待できるマネックス証券や、落選しても次回の当選チャンスに活かせるポイントが付与されるSBI証券がおすすめです。
カブスルはこちらの3社だけでIPOに89回当選しています(全当選数の50.0%)
主幹事証券のみずほ証券と野村證券はブックビルディング時の抽選資金が不要です。
当選後に購入資金を入金すれば良いので気軽に参加できます。
委託幹事として、大和コネクト証券と三菱UFJ eスマート証券が決まりました。
委託幹事は目論見書に掲載されないので気づかれず、大和コネクト証券の認知度もまだ低いので狙い目です!(カブスルは4回当選)
なお、下記の証券会社は「IPO当選後の購入辞退」でペナルティがある証券会社ですので、申込にはご注意を。
証券会社 | 期間 | ペナルティの内容 |
---|---|---|
SMBC日興証券 イージートレード |
1ヵ月間 |
|
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 1ヵ月間 |
|
ブックビルディングの参加スタンスは Twitterにて発信しています。
庶民のIPO限定のタイアップ企画を行っていますので、口座開設がまだの方は お得なこの機会に是非どうぞ(  ̄∇ ̄)

- 松井証券
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幹事数は9割以上とかなり多い!
口座開設+入金・振替で現金2,000円がもらえる! - 三菱UFJ eスマート証券
全体の2~3割の委託幹事に
口座開設+投資信託の購入で現金2,000円がもらえる!
企業紹介
JX金属は、半導体・情報通信分野に欠かせない銅やレアメタルを原料とする先端素材の開発・製造・販売を主な事業として行っている企業です。加えて、銅やレアメタルの資源開発や、製錬・リサイクル事業を手がけています。ENEOSホールディングスの100%子会社(上場前)

半導体材料で求められる99.999%超の高純度製品を実現する技術力が強み。
スパッタリングターゲット材ではグローバルシェアトップクラス。


データ演算需要の飛躍的な増加および生成AIの伸長を背景に、生成AIを搭載したサーバを大量に運用できるAIデータセンターの建設も進めています。

同社の従業員数は3,260名、平均年齢は40.7歳、平均勤続年数は12.1年、平均年間給与は755.5万円。連結の従業員数は10,426名(2024年12月末)