ノーザ（4269）：IPO上場情報
2.2追記。IPOが中止となりました。理由を同社のWebサイトから抜粋。
新型コロナウイルス オミクロン株の世界的な感染拡大、及び最近の株式市場全般の動向など諸般の事情を総合的に勘案し、募集株式発行並びに株式売出しの中止と東京証券取引所への上場申請の取り下げを決議いたしましたので、お知らせ申し上げます。
ノーザは、歯科用レセプトコンピュータおよび透析業務支援システムの開発・販売などを行っている企業です。グループは同社と連結子会社1社で構成。
レセプトとは、診療報酬明細書のこと。
同社の特徴として、歯科用に絞ってサービスを提供しています。
デンタルシステム事業
歯科用レセプトコンピュータの開発・販売。
主力製品である電子カルテ搭載システム「WiseStaff」シリーズは、電子レセプト作成やオンライン請求などの歯科用レセプトコンピュータ機能に加え、電子カルテ機能を搭載することにより、歯科医院における更なる利便性向上の実現に寄与。
オプション機能として、VPN回線を通じた訪問診療/分院管理、専用アプリを使用した歯周検査値入力、介護保険請求、保険証スキャンリーダなどの各種機能も取り揃えています。
WiseStaffシリーズを導入する歯科医院は約1万件。
メディカルシステム事業
析業務支援システム「STEP」シリーズは、1997年より販売を開始したシステムで、病院やクリニックなどの透析施設を販売先としています。
透析指示や透析準備から始まり、透析中のモニタリングや処理実施・データ入力、透析後の記録参照に至るまでの一連の管理システムで、国内で現在販売されている主要な透析装置メーカー透析装置シリーズのほぼ全てと接続実績があります。
全国の透析施設は4,487件あり、当社はそのうち220の透析施設へ「STEP」シリーズを販売導入し、保守サービスを継続的に提供。
その他（医療機器販売事業）
医科・歯科・美容といった様々な医療機関を販売先とする医療機器販売事業。
同社の従業員数は2021年12月末で279名、平均年齢は38.7歳、平均勤続年数は10.2年、平均年間給与は530万円。
ノーザのIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、ノーザの目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
ノーザの上場日
ノーザのブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
| ブックビルディング期間 |
2022/2/3 (木) ～ 2/9 (水) |
||
|---|---|---|---|
| 仮条件 | 2/2 (水)に決定 | ||
| 当選口数 | 9,315口 | ||
| 発行済株式数 | 2,228,140株 | オファリングレシオ | 41.8％ |
| 公募株数 | 45,000株 | 売出株数 | 765,000株 |
| 吸収金額 | 18.8億円あたり | O.A分 | 121,500株 |
| 仮条件決定日 | 2/2 (水) | 公開価格決定日 | 2/10 (木) |
| 購入期間 | 2/14 (月) ～ 2/17 (木) | ||
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
ノーザの初値予想と予想利益
ノーザの初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
想定価格と初値予想
| 想定価格 | 2,020円あたり ※抽選資金：20.2万円あたり |
|---|---|
| 初値予想 | 1,920円 ～ 2,060円 （1.0倍～1.0倍） |
| 予想利益 | -1万円～4,000円 |
初値予想アンケート
ノーザ（4269）の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
目論見書の想定価格（2,020円）を基準価格としています。
有効回答：82票 投票期限：2022/2/21 (月) 23:59までノーザの主幹事と幹事証券
ノーザのIPOを取り扱っている証券会社です。
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抽選資金が不要の岡三オンラインと松井証券。平等抽選のauカブコム証券。落選でポイントが貯まるSBI証券。
ノーザの決算情報
単独 財務情報 （単位/千円）
| 決算期 | 2020年11月 | 2019年11月 | 2018年11月 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,599,189 | 5,126,325 | 2,219,658 |
| 経常利益 | 152,605 | 429,595 | 83,803 |
| 当期利益 | -43,719 | 213,878 | -41,664 |
| 純資産 | 2,179,545 | 2,422,997 | 2,209,119 |
| 配当金※ | ― | ― | ― |
| EPS※ | -19.59 | 89.76 | -17.48 |
| BPS※ | 998.35 | 1,016.84 | 927.08 |
連結 財務情報 （単位/千円）
| 決算期 | 2020年11月 | 2019年11月 |
|---|---|---|
| 売上高 | 4,626,196 | 5,149,191 |
| 経常利益 | 169,813 | 226,409 |
| 当期利益 | 94,732 | 38,204 |
| 純資産 | 2,020,144 | 2,107,083 |
| EPS※ | 42.46 | 16.03 |
| BPS※ | 925.34 | 884.26 |
上位株主とロックアップ情報
ノーザの上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
| 株主名 | 株数 | 売出数 | ロック アップ |
|---|---|---|---|
| Sunrise Capital III,L.P. PE |
748,046株
32.76％
|
327,500株 | 90日 |
| Sunrise Capital III(JPY),L.P. PE |
411,724株
18.03％
|
180,200株 | 90日 |
| 石濱 人樹 代表取締役社長 |
347,368株
15.21％
（9,000）
|
115,000株 | 90日 |
| Sunrise Capital III(Non-US),L.P. PE |
325,053株
14.24％
|
142,300株 | 90日 |
| 株式会社イーエムシステムズ |
183,300株
8.03％
|
- | 90日 |
| 株式会社EPARK |
152,820株
6.69％
|
- | 90日 |
| 葛原 庸宏 取締役 |
31,829株
1.39％
（8,000）
|
- | 90日 |
| 矢萩 義昭 |
3,000株
0.13％
（3,000）
|
- | |
| 村井 則行 執行役員 |
2,500株
0.11％
（2,500）
|
- | |
| 因 靖彦 従業員 |
2,000株
0.09％
（2,000）
|
- |
直近の類似IPOの上場結果
ノーザと市場と業種が同じIPOの上場結果です。
「市場：JASDAQ スタンダード」かつ「業種：情報・通信業」の直近のIPO結果です。
- 2021/06/24 HCS HD
… 初値売り損益：41,000円
騰落率：22.78％、倍率：1.23倍 - 2021/06/10 テンダ
… 初値売り損益：325,000円
騰落率：100％、倍率：2.00倍 - 2021/04/22 ネオマーケティング
… 初値売り損益：200,500円
騰落率：111.39％、倍率：2.11倍 - 2021/04/07 ファブリカコミュニケーションズ
… 初値売り損益：90,000円
騰落率：15％、倍率：1.15倍 - 2021/02/25 アピリッツ
… 初値売り損益：442,000円
騰落率：374.58％、倍率：4.75倍
ノーザのIPO分析
同社は、上位株主である「Sunrise」との資本提携によるLBO実行のプロセスにおいて、旧ノーザを承継するために2018年１月23日に株式会社NSホールディングスとして設立。（旧ノーザは1979年4月に設立）
上場によりSunriseは4割弱の株を売り出します。
ということで、EXIT案件ともとれるIPOです。
Sunrise Capitalは、昨年11月上場のAB&Company（9251）や12月上場のライフドリンク カンパニー（2585）でも、上位株主でした。
どちらのIPOも公募割れに。
想定価格の2,020円は、2021年11月期の実績（EPS 166.02円）でみるとPER12.2倍。
2022年11月期は売上収益、営業利益ともに2割程度伸びる業績予想をだしています。
KPI的なものが目論見書に見受けられず、成長性などが把握しづらい事業内容です。
売上高も安定はしているものの伸びている印象はありません。
参考までに
評価は下記を考慮して、公募割れのリスクがややある「Ｃ」に設定しました。
- 業績は安定的。（決算情報）
- 2022年11月期の業績予想（前期比）は、売上収益6,466百万円（+24.4％）、営業利益724百万円（+23％）
- オファリングレシオが41.8％とやや高い。（オファリングレシオによる実績）
- SunriseのEXIT感あり。
- 配当実績なし。
- レセプトの電子化は同業他社が多いが、同社は歯科用に特化。
- KPIの設定なし？
目論見書の想定仮条件は2,020円。初値予想は1,920円 ～ 2,060円としました。
予想利益は-1万円～4,000円で、市況によっては公募割れのリスクがあるIPOになります。
カブスルは相場の動向をみて、ブックビルディングに参加するか決めようと思いますが、株式市場は下落している株も多く、中途半端なIPOの場合、そっちに資金が向かいそうな気もします。
