FIXER(5129):IPO上場情報
FIXER(フィクサー)は、プロジェクト型サービス(新規システム開発や既存システムのクラウド移行)によってクラウドネイティブなシステムを構築し、クラウドサービスのライセンスのリセール、マネージドサービス(保守・運用)を提供し、SaaSでの事業も展開している企業です。
- プロジェクト型サービス
顧客の要件に基づき、クラウドベースのシステムをプロジェクト型で構築 - リセール
パブリッククラウドベンダー(主にMicrosoft・一部AWS)から、クラウドやソフトウエアライセンスを仕入販売 - マネージドサービス
顧客のクラウドを預かり、運用・保守・障害対応をサービスとして提供 - SaaS
過去の案件で開発した共通化可能な機能を、SaaSとして提供
中核事業はパブリッククラウドのマネージドサービス。
マネージドサービスの主たる基盤であるパブリッククラウドMicrosoft Azure は、クラウドサービスの世界シェアで2018年にAWSを逆転して首位に立っており、高い成長率を維持。
設立は2008年9月。
従業員数は2022年7月末で195名、平均年齢は28.3歳、平均勤続年数は2.6年、平均年間給与は523.7万円。
FIXERのIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、FIXERの目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
FIXERの上場日
FIXERのブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
ブックビルディング期間 |
2022/9/16 (金) ~ 9/26 (月) |
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仮条件 | 1,280円~1,340円 (抽選資金:12.8万円 ~ 13.4万円) | ||
当選口数 | 23,000口 | ||
発行済株式数 | 14,263,200株 | オファリングレシオ | 16.1% |
公募株数 | 600,000株 | 売出株数 | 1,400,000株 |
吸収金額 | 30.8億円 | O.A分 | 300,000株 |
仮条件決定日 | 9/15 (木) | 公開価格決定日 | 9/27 (火) |
購入期間 | 9/28 (水) ~ 10/3 (月) |
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
FIXERの公開価格と初値
仮条件 | 1,280円~1,340円 | ||
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公開価格 | 1,340円 | 初値 | 1,822円 |
騰落率 | 35.97% | 倍率 | 1.36倍 |
初値売り損益 | 48,200円(1,822円 - 1,340円)× 100株 |
※予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
FIXERの初値予想と予想利益
FIXERの初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
仮条件と初値予想
仮条件 |
1,280円 ~ 1,340円
※抽選資金:12.8万円 ~ 13.4万円
上限は4.7%上ブレ↑ |
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初値予想 |
1,400円 ~ 1,600円※9/15 修正
(1.0倍~1.2倍) |
予想利益 | 6,000円~2.6万円 |
想定価格と初値予想
想定価格 | 1,280円あたり ※抽選資金:12.8万円あたり |
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初値予想 | 1,530円 ~ 1,790円 (1.2倍~1.4倍) |
予想利益 | 2.5万円~5.1万円 |
初値予想アンケート
FIXER(5129)の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
公開価格(1,340円)を基準価格に修正しています。
有効回答:281票 投票期限:2022/10/5 (水) 23:59までFIXERの主幹事と幹事証券
FIXERのIPOを取り扱っている証券会社です。
FIXERの割当数とネット抽選の当選数
目論見書で公表されている証券会社の割当数と、ネット抽選分の当選数(個人配分)の予想です。
割当数にネット抽選分のパーセンテージをかけた単純な計算ですので、参考程度にお願いします。
証券会社 | 割当率 | 割当数 | ネット 抽選分 |
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主幹事 野村證券 |
90.43% | 2,080,000株 | 2,080口 |
みずほ証券 | 6.96% | 160,000株 | 160口 |
SBI証券 | 0.87% | 20,000株 | 120口 |
SMBC日興証券 | 0.87% | 20,000株 | 20口 |
マネックス証券 | 0.43% | 10,000株 | 100口 |
松井証券 | 0.43% | 10,000株 | 70口 |
委託幹事であるSBIネオトレード証券とLINE証券は、委託数が公表されていません。
現金8,000円+2,000ポイントがもらえる口座開設タイアップ企画を行っています。
抽選資金が不要の岡三オンラインと松井証券。委託幹事で穴場のauカブコム証券。ポイントが貯まるSBI証券
FIXERの決算情報
単独 財務情報 (単位/千円)
決算期 | 2021年8月 | 2020年8月 | 2019年8月 |
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売上高 | 3,606,449 | 2,960,695 | 2,551,390 |
経常利益 | 314,888 | 328,230 | 58,959 |
当期利益 | 196,212 | 142,778 | 31,171 |
純資産 | 1,716,606 | 1,520,393 | 146,523 |
配当金※ | ― | ― | ― |
EPS※ | 14.36 | 10.69 | 742.18 |
BPS※ | 37.74 | 23.38 | 3,451.15 |
前期比(売上高) | 21.8% | 16% | ― |
上位株主とロックアップ情報
FIXERの上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
株主名 | 株数 | 売出数 | ロック アップ |
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松岡 清一 代表取締役社長 |
9,970,200株
66.47%
|
1,000,000株 | 90日 |
北村 健 |
1,800,000株
12.00%
|
400,000株 | 90日 |
平田 実 |
945,000株
6.30%
(945,000)
|
- | 90日 |
株式会社mam 代表取締役社長が議決権の過半数を所有する会社 |
663,300株
4.42%
|
- | 90日 |
株式会社SMBC信託銀行 |
555,300株
3.70%
|
- | 90日 |
FIXER従業員持株会 |
372,300株
2.48%
|
- | 180日 |
Wing2号成長支援投資事業有限責任組合 VC |
166,500株
1.11%
|
- | 90日 |
株式会社北國銀行 |
111,000株
0.74%
|
- | 90日 |
磐前 豪 取締役 |
28,200株
0.19%
(3,600)
|
- | 90日 |
野村 隆志 取締役 |
24,000株
0.16%
(24,000)
|
- | 90日 |
直近の類似IPOの上場結果
FIXERと市場と業種が同じIPOの上場結果です。
FIXERのIPO分析
2008年9月創業。プロジェクト型サービスにおける大規模開発案件(数千万円/月レベル)を通じて、さまざまなノウハウや汎用化したプログラムを蓄積。
政府・自治体や金融機関といった、セキュリティ要件が厳しい顧客にも活用。
厚生労働省・新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS/ハーシス)など。
2022年8月期は、新型コロナウイルスの感染者急増によるインフラ強化に伴う、リセール・マネージドサービスの売上増加、自動架電サービスの利用増加に伴うSaaSの売上増加により、売上依存度が高くなっており、2022年8月期第3四半期累計期間の売上高合計に占める厚生労働省の割合は約70.4%。(2021年8月期は同内容で46.3%が厚生労働省案件)
この売上は HER-SYSと自動架電サービスの利用回数、利用システムの継続によって変動するため、同社の経営成績および財政状態に悪影響を与える可能性ありとのこと。
いわばコロナ禍の特需といえそうですが、厚生労働省との実績は大きいですよね。今後にもつながりそう。
事業ごとの売上高の推移。
事業ごとの利益率はこちら。中核事業はマネージドサービス。
今後の業績については、同社による2023年8月期の業績予想では売上高、経常利益共に落ちる予定です。
理由としてはHER-SYSの追加開発の減少など。(保守的予想とのこと)
前期実績と想定価格で算出したPERは89.1倍。
2022年8期の業績予想値で算出したPERは12.8倍。
代表取締役で発行済株式総数の77.8%の議決権を所有。(個人、法人合わせて)
IPOとしては需給的にやや値動きは軽そうに見えますが、今後の業績をどう捉えるかで投資判断は分かれそう。
【9.13追記】河野デジタル大臣が、全数把握簡素化で「COCOA」の機能を停止する方針を明らかに。
「HER-SYS」の運用見直しによるもので同社にも影響あり。
参考までに
「COCOA」の機能を停止する方針を受け、評価を「B」から「C」に一段、引き下げました。
評価は下記を考慮して、中立の「B」に設定しました。
- 業績は安定的。ただしコロナ特需もあり(決算情報)
- IPOで人気のあるIT関連企業
- 厚生労働省への導入実績
- オファリングレシオが16.1%と低い(オファリングレシオによる実績)
- 10月は例年IPOが少ない(ただし、今年は9月が少なくズレこんでくる可能性もあり)
- 【9.13追記】河野デジタル大臣が「COCOA」の機能を停止する方針を明らかに。「HER-SYS」の運用見直し
- 2023年8月期の業績予想(前期比)は、売上高7,718百万円(-27.2%)、営業利益1,415百万円(-35.4%)
- 市場からの吸収金額が30.8億円とやや大きい(吸収金額による実績)
- 売出比率が70%と高い
- 上位株主は役員関連。売り圧力が低い
- 新型コロナウィルスの収束が未定
- 想定価格と2022年8月の予想実績によるPERは12.8倍。前期実績で計算するとPER89.1倍
9.15追記。仮条件が想定発行価格(1,280円)よりやや上振れ決定(1,280円 ~ 1,340円)しましたが、利益予想は6,000円~2.6万円に引き下げました。
新型コロナウィルスの全数把握簡素化で「COCOA」の機能を停止する方針を明らかにしたことで、同社の印象はやや悪く。
なお、同社では業績予想も保守的にしていますが、それでも心理的影響はありそうです。
目論見書の想定仮条件は1,280円。初値予想は1,530円 ~ 1,790円としました。
予想利益は2.5万円~5.1万円です。
カブスルは幹事証券にてIPOに参加します。
ワンポイント
主幹事証券は大手の野村證券。
主幹事はIPOの一連の流れを取りしきる立場にあり、IPOの当選数(割当数)も主幹事が一番多いです。
また、野村證券はIPOの抽選時に抽選資金が必要ありません。
当選した後に購入資金を入金すればよいという、嬉しいシステムを採用している証券会社です。
同じく、松井証券も抽選資金が不要です。
IPOの引受部門にチカラを入れており、幹事数が増えています。(5割目標)
1人1票の平等抽選で、資金力に左右されない当選が期待できるマネックス証券やSMBC日興証券や、落選しても次回以降の当選チャンスに活かせるポイントが付与されるSBI証券がおすすめです。
カブスルはこちらの3社だけでIPOに68回当選しています。(全当選数の59.1%)
追加の委託幹事としてLINE証券が決まりました。
2021年5月末からIPOの取り扱いを発表したばかり。いまならライバルが少なく、IPO当選の狙い目になります。(カブスルは1回当選)