HPCシステムズ(6597):IPO上場情報
HPCシステムズは、専門的な知見を求められる科学技術計算用コンピュータ事業(HPC事業)と、安定的で信頼性の高い製品供給を求められる産業用コンピュータ事業(CTO事業)の2つの事業を展開している企業です。
HPCとは、一般にスーパーコンピュータ又はスパコンと呼ばれる超高速演算用コンピュータによる計算処理環境(計算処理技術)のこと。
High Performance Computer 又は High Performance Computing の略
CTOとは、顧客の注文する仕様に合わせた特殊なコンピュータ製品を開発・製造する受注仕様生産方式のこと。
社名通り、主力事業はHPC事業になります。
- HPC事業
- 2,648,451(千円)(売上高の65.3%)
高性能コンピュータを駆使して科学技術における問題を、計算によって解決する計算科学という分野で使用。
従来のITシステムインテグレーションとは一線を画し、モノ作りにおける流体構造シミュレーション、創薬や材料開発に必要な計算科学、機械学習や人工知能解析、ビッグデータ解析用の専門的な知見を必要とするシステムインテグレーションサービスを提供しています。
- CTO事業
- 1,404,637(千円)(売上高の34.7%)
組込コンピュータ(エンベデッド・コンピュータ)として、各種製造装置や工作機械、計測装置や検査装置の他、インフラシステムにおける監視制御、医療機器、デジタルサイネージなどに搭載され、さまざまな産業分野において活用されています。
売上高の集計期間は2017年7月1日~2018年6月30日。
同社は、計算科学の手法を用いて「理論化学」の問題を取り扱う「計算化学」という分野に強みを持っています。
中でもライフサイエンス(生命科学)とマテリアルサイエンス(材料科学)分野を重点事業領域と位置づけ、コンピュータ上で高精度に計算した材料データベースやAIなどを活用して、材料開発を行うマテリアルズ・インフォマティクスのアプリケーション開発に力を入れています。
最近では、HPCとビッグデータやAIが融合し、理論計算からデータ分析、機械学習、そして理論計算といった機能を実現できるシステムの導入が進んでおり、さまざまな分野でAI技術の応用が進められております。
同社も重要な社会インフラへのHPCの適用事例となる5G技術、及び「コネクテッドカー」 に係る研究開発活動のニーズを支える技術者集団として参画しています。
目論見書には、AIやら5GやらIPOで人気のあるキーワードが多く掲載されていますが、要はそれらの研究開発支援を行っている企業です。
設立は2006年3月。
従業員数は2019年7月末で86名、平均年齢は43.6歳、平均勤続年数は7.7年、平均年間給与は547.1万円。
HPCシステムズのIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、HPCシステムズの目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
HPCシステムズの上場日
HPCシステムズのブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
ブックビルディング期間 |
2019/9/9 (月) ~ 9/13 (金) |
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仮条件 | 1,930円~1,990円 (抽選資金:19.3万円 ~ 19.9万円) | ||
当選口数 | 31,985口 | ||
発行済株式数 | 4,090,000株 | オファリングレシオ | 78.2% |
公募株数 | 50,000株 | 売出株数 | 2,731,400株 |
吸収金額 | 63.6億円 | O.A分 | 417,100株 |
仮条件決定日 | 9/6 (金) | 公開価格決定日 | 9/17 (火) |
購入期間 | 9/18 (水) ~ 9/24 (火) |
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
HPCシステムズの公開価格と初値
仮条件 | 1,930円~1,990円 | ||
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公開価格 | 1,990円 | 初値 | 1,870円 |
騰落率 | -6.03% | 倍率 | 0.94倍 |
初値売り損益 | -12,000円(1,870円 - 1,990円)× 100株 |
※予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
HPCシステムズの初値予想と予想利益
HPCシステムズの初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
仮条件と初値予想
仮条件 |
1,930円 ~ 1,990円
※抽選資金:19.3万円 ~ 19.9万円
上限は3.1%上ブレ↑ |
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初値予想 |
1,900円 ~ 2,150円※9/17 修正
(1.0倍~1.1倍) |
予想利益 | -9,000円~1.6万円 |
想定価格と初値予想
想定価格 | 1,930円あたり ※抽選資金:19.3万円あたり |
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初値予想 | 2,300円 ~ 2,730円 (1.2倍~1.4倍) |
予想利益 | 3.7万円~8万円 |
初値予想アンケート
HPCシステムズ(6597)の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
公開価格(1,990円)を基準価格に修正しています。
有効回答:287票 投票期限:2019/9/25 (水) 23:59までHPCシステムズの主幹事と幹事証券
HPCシステムズのIPOを取り扱っている証券会社です。
HPCシステムズの割当数とネット抽選の当選数
目論見書で公表されている証券会社の割当数と、ネット抽選分の当選数(個人配分)の予想です。
割当数にネット抽選分のパーセンテージをかけた単純な計算ですので、参考程度にお願いします。
証券会社 | 割当率 | 割当数 | ネット 抽選分 |
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主幹事 SMBC日興証券 |
91.51% | 2,588,900株 | 2,588口 |
SBI証券 | 2.55% | 72,100株 | 504口 |
みずほ証券 | 2.55% | 72,100株 | 72口 |
東海東京証券 | 1.70% | 48,000株 | 48口 |
岩井コスモ証券 | 0.85% | 24,000株 | 24口 |
むさし証券 | 0.85% | 24,000株 | 24口 |
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抽選資金が不要の岡三オンラインと松井証券。委託幹事で穴場のauカブコム証券。ポイントが貯まるSBI証券
HPCシステムズの決算情報
単独 財務情報 (単位/千円)
決算期 | 2018年6月 | 2017年6月 | 2016年6月 |
---|---|---|---|
売上高 | 4,053,088 | 3,900,793 | 2,895,869 |
経常利益 | 291,743 | 254,234 | 75,156 |
当期利益 | 189,852 | 162,961 | 38,994 |
純資産 | 832,636 | 642,784 | 479,822 |
配当金※ | ― | ― | ― |
EPS※ | 46.99 | 40.34 | 4,826.11 |
BPS※ | 206.10 | 159.11 | 59,383.97 |
前期比(売上高) | 3.9% | 34.7% | ― |
上位株主とロックアップ情報
HPCシステムズの上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
株主名 | 比率 | ロック アップ |
---|---|---|
TKTH投資事業有限責任組合 | 70.10% | 180日 |
菱洋エレクトロ(株) | 10.34% | 180日 |
ナラサキ産業(株) | 6.41% | 180日 |
小野 鉄平 | 3.06% | 180日 |
椎名 訓子 | 1.03% | |
(株)ハイアテック | 0.92% | |
長谷川 真樹 | 0.69% | 180日 |
関 浩行 | 0.65% | 180日 |
齋藤 正保 | 0.65% | 180日 |
廣石 昭彦 | 0.59% |
直近の類似IPOの上場結果
HPCシステムズと市場と業種が同じIPOの上場結果です。
HPCシステムズのIPO分析
売上高、経常利益ともに好調です。
販売動向には、季節変動があります。
科学技術計算用コンピュータの主要顧客は、大学公官庁又は大企業であり、受注が急増する年度末の1月~3月に売上高及び営業利益が集中する傾向にあります。
よって、四半期会計期間毎の業績について、第3四半期会計期間の比重が高くなる傾向にあります。
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
---|---|---|---|---|
売上高(千円) | 787,084 | 805,496 | 1,721,406 | 739,100 |
営業利益(千円) | 12,094 | 16,759 | 246,105 | 7,259 |
参考までに
9.17 追記。
大手予想会社(有料)の評価が低くなっています。
庶民のIPOの評価は、初心者のIPO参加の判断を助けるものになります。
「抽選後の購入判断の目安」になるよう、申し訳ありませんが、評価と予想を変更させていただきました。
個人的に事業内容は面白いと思っていますが、取材力が高い大手予想会社が予想を「公開価格付近」へ引き下げており、予想を据え置くわけにはいきません。
当選した場合、購入申込の判断は慎重にお願いします。
当選したIPOのキャンセル(辞退)はできますか?
HPCシステムズに関するご質問は、ブログに追記させて頂きました。
参考までに、幹事証券の引受価額は1,830円80銭になります。
評価は下記を考慮して、中立の「B」に設定しました。
- IPOで非常に人気のある「AI」「自動運転」「IoT」の研究開発支援。
- 業績が好調。
- 市場からの吸収金額が61.7億円と非常に大きい。(参考:吸収金額による実績)
- 売出しが多い。(売出はすべて上位株主のTKTH投資事業有限責任組合)
目論見書の想定仮条件は1,930円。初値予想は2,300円 ~ 2,730円としました。
予想利益は37,000円~80,000円になります。
参考までに、管理人は幹事証券にて積極的にIPOに参加します。
ワンポイント
主幹事はSMBC日興証券です。
IPOの一連の流れを取りしきる立場にあり、IPOの当選数が一番多いです。
SMBC日興証券は資金量に左右されない平等抽選を採用していますので当選確率は一緒です。
管理人は18回 IPOに当選しています。
落選しても次回の当選チャンスに活かせるポイントが付与されるSBI証券がおすすめです。