キオクシアHD(旧:東芝メモリ)(6600):IPO上場情報
2022.3.24
非公開化を検討。会社2分割案は否決で白紙に。いいかげんにして!
2021.11.8
事業を3分割して2年後のIPOを目指すとの報道もあり、大混乱中です(笑)
スピンオフの可能性もあり。
2021.10.21
経営混乱にて年内のIPOは難しく早くても2022年1月との報道あり。
2021.8.27
米半導体大手の同社買収交渉が大きく進展しているとの報道あり。上場か?買収か?
米紙Wall Street Journal(電子版)は25日、米半導体大手Western Digital(WD)が、同業のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)を買収する交渉が大きく進展していると報じた。買収額は200億ドル(約2兆2000億円)規模で、早ければ9月中旬にも合意する可能性があるとしている。
キオクシアHDは、メモリおよびSSD等関連製品の開発・製造・販売事業等を営むグループ会社の経営戦略策定および管理を行っている企業です。
NAND型フラッシュメモリは、キオクシアグループが1987年に世界で初めて開発し世界標準となった不揮発性半導体メモリであり、大容量のデータ保存を可能にする記憶用デバイスです。
(電源を切っても記憶が消えないメモリ)
スマートフォンで写真・動画などを保存するために使われる他、身近な電子機器やデータセンター、家庭用ゲーム機向けSSDなどにおいても、欠かすことのできないコアデバイスとなっています。
フラッシュメモリの2019年の出荷量は世界最大級となる約35%のシェア。
最近はTVCMを見る機会も多いかと思いますが、旧会社名は東芝メモリです。
親会社は東証二部に上場している東芝(6502)。
IPO参加のポイントと評価については、IPOのポイントでも詳しく説明しています。
グループは連結子会社20社(国内5社、海外15社)および関連会社等6社(国内4社、海外2社)により構成。
従業員数は2020年7月末で113名、平均年齢は46.4歳、平均勤続年数は16.4年、平均年間給与は1128.6万円。
連結会社の従業員数は13,512名。
キオクシアHDのIPOの内容や事業内容は日本取引所グループに掲載されています。
本ページで掲載している画像は、キオクシアHDの目論見書から引用しています。
庶民のIPOは、初心者でもIPOに参加しやすいよう要約し、評価や初値予想を掲載。はじめての人へ
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)の上場日
上場日 | 2020/10/6(火) | 証券コード | 6600 |
---|---|---|---|
市場 | 東証(未) | 業種 | 電気機器 |
Webサイト | Webサイト | 単元株 | 100株 |
Yahoo!ファイナンス | キオクシアHD(旧:東芝メモリ)(6600) | ||
時価総額 | 18,867.2億円(仮条件の上限で計算) |
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)のブックビルディング内容
ブックビルディング期間中に、幹事証券からIPOに申し込みましょう。
ブックビルディング期間 |
2020/9/18 (金) ~ 9/25 (金) |
||
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仮条件 | 2,800円~3,500円 (抽選資金:28万円 ~ 35万円) | ||
当選口数 | 955,183口 | ||
発行済株式数 | 539,062,500株 | オファリングレシオ | 17.7% |
公募株数 | 21,562,500株 | 売出株数 | 66,068,900株 |
吸収金額 | 2,674.5億円~3,343.1億円 | O.A分 | 7,886,900株 |
仮条件決定日 | 9/17 (木) | 公開価格決定日 | 9/28 (月) |
購入期間 | 9/29 (火) ~ 10/2 (金) | ||
備考 |
売出数の総数は66,068,900株。 OAの国内分は2,760,400株。 |
※ 吸収金額は公募株、売出株、OA株を含む。
※ 申込・購入期間は各証券会社で異なります。
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)の公開価格と初値
仮条件 | 2,800円~3,500円 | ||
---|---|---|---|
公開価格 | 9/28 (月)に決定 | 初値 | (初値予想)3,380円 ~ 3,540円※9/17 修正 |
騰落率 | - | 倍率 | - |
初値売り損益 | (予想利益)-12,000円~4,000円※9/17 修正 |
※予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)の初値予想と予想利益
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)の初値予想と予想利益です。予想利益は仮条件の上限価格を基にしています。
仮条件と初値予想
仮条件 |
2,800円 ~ 3,500円
※抽選資金:28万円 ~ 35万円
上限は11.6%下ブレ↓ |
---|---|
初値予想 |
3,380円 ~ 3,540円※9/17 修正
(1.0倍~1.0倍) |
予想利益 | -1.2万円~4,000円 |
想定価格と初値予想
想定価格 | 3,960円あたり ※抽選資金:39.6万円あたり |
---|---|
初値予想 | 3,860円 ~ 4,010円 (1.0倍~1.0倍) |
予想利益 | -1万円~5,000円 |
初値予想アンケート
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)(6600)の初値予想アンケートに、ご協力をお願いします。
仮条件の上限(3,500円)を基準価格に修正しています。
有効回答:868票 投票期限:2020/10/5 (月) 23:59までキオクシアHD(旧:東芝メモリ)の主幹事と幹事証券
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)のIPOを取り扱っている証券会社です。
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抽選資金が不要の岡三オンラインと松井証券。平等抽選のauカブコム証券。落選でポイントが貯まるSBI証券。
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)の決算情報
単独 財務情報 (単位/百万円)
決算期 | 2020年3月 | 2019年3月 |
---|---|---|
売上高 | 7,638 | 175 |
経常利益 | -2,990 | 19 |
当期利益 | 10,015 | 13 |
純資産 | 1,175,171 | 1,435,033 |
配当金※ | ― | ― |
EPS※ | 1,161.21 | 1.56 |
BPS※ | 101,419.05 | 104,467.62 |
連結 財務情報 (単位/百万円)
決算期 | 2020年3月 | 2019年3月 |
---|---|---|
売上高 | 987,234 | 1,074,465 |
経常利益 | -173,082 | 45,885 |
当期利益 | -166,686 | 11,604 |
純資産 | 699,149 | 866,156 |
EPS※ | -19,325.91 | 1,748.83 |
BPS※ | 81,060.75 | 100,423.88 |
上位株主とロックアップ情報
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)の上位10名の株主構成、ロックアップの情報です。
株主名 | 比率 | ロック アップ |
---|---|---|
㈱東芝 | 39.59% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman, L.P. | 25.25% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman2, Ltd. | 14.57% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman 1A, L.P. | 9.13% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman 1B, L.P. | 5.84% | 180日 |
HOYA㈱ | 3.05% | 180日 |
ステイシー・スミス | 0.49% | 180日 |
ロレンツォ・フロレス | 0.15% | 180日 |
早坂 伸夫 | 0.06% | 180日 |
渡辺 友治 | 0.06% | 180日 |
直近の類似IPOの上場結果
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)と同じホットワードのIPOの上場結果です。
「知名度が高い」のIPOの直近の結果です。
キオクシアHD(旧:東芝メモリ)のIPO分析
キオクシアHDは、メモリ・SSDの開発、製造、販売を担う企業で、時価総額2兆円を超える2020年最大のIPOとなりそうです。
メモリは次世代通信規格の「5G」関連事業。
記憶装置に使うNAND型フラッシュメモリーは、サムスン電子に次いで世界2位。
2020年6月から、SDメモリカードとUSBフラッシュストレージ、SSDの個人向け販売も行っています。
あまり社名に馴染みがないかもしれませんが、旧社名は「東芝メモリ」。
2018年6月に東芝から独立し、2019年10月に社名を変更しています。
日本語の「記憶」と、ギリシャ語で「価値」を意味する「axia(アクシア)」を組み合わせた言葉です。
フラッシュメモリ市場における主要なアプリケーションは、スマートフォンとSSD。
SSDはパソコンに使われている記憶装置です。
売出数の総数は66,068,900株。
内訳は国内売出し9,108,500株、海外売出し56,960,400株の予定で海外販売分が86.2%と高いです。
売出元は東芝が1.5%に相当する3,116,400株、HOYAが15.6%に相当する2,534,400株を売出。
東芝はこの売却益の過半を原則として、株主還元に充当すると発表しています。
同社が開発している不揮発性半導体メモリは、電源を切っても記憶が消えないメモリ。
そんなの当たり前でしょ?と思われるかもしれませんが、RPGゲームの「ドラクエ1」が出た当初は、電源を切ったら記憶が消えていたんです。そこで「呪文の書」という長いパスワードを入力し、前回のプレイ状態を都度呼び出していました。(パスワードを書き間違えるとオシマイ)
時価総額2兆円はソフトバンク以来の大型上場
2018年12月に上場したソフトバンク(時価総額7.1兆円)以来の、大型上場になります。
2019年の時点では、キオクシアHDの時価総額は4兆円になる見通しと伝えられていましたが、約2兆円となりました。
コロナ禍で縮小したのかと思いきや、大株主の足並みが揃っていないようです。
キオクシア上場、同床異夢 半導体投資の資金調達抑制(日経新聞)
上場日 | 企業名 | 市場からの調達金額 時価総額 |
公開価格 初値 |
初値売りによる利益 |
---|---|---|---|---|
2020年9月6日 | キオクシア(6600) | 3,782億円 2.1兆円 |
3,960円 - |
- |
2018年12月 | ソフトバンク(9434) | 2.6兆円 7.1兆円 |
1,500円 1,463円 |
-3,700円 |
2018年6月 | メルカリ(4385) | 1,306億円 4,059億円 |
3,000円 5,000円 |
20万円 |
2017年12月 | 佐川急便(SG HD)(9143) | 1,276億円 5,187億円 |
1,620円 1,900円 |
2万8千円 |
2016年10月 | 九州旅客鉄道(JR九州)(9142) | 4,160億円 4,160億円 |
2,600円 3,100円 |
5万円 |
2016年7月 | LINE(3938) | 1,328億円 6,929億円 |
3,300円 4,900円 |
16万円 |
2015年11月 | 日本郵政(6178) | 6,930億円 6.3兆円 |
1,400円 1,631円 |
23,100円 |
2015年11月 | ゆうちょ銀行(7182) | 5,980億円 6.5兆円 |
1,450円 1,680円 |
23,000円 |
2015年11月 | かんぽ生命保険(7181) | 1,452億円 1.3兆円 |
2,200円 2,929円 |
72,900円 |
ちなみに、ソフトバンクは残念ながら公募割れとなりましたが、直前に大規模通信障害があったりと不運も重なっておりました。
大型IPOは必然的に、当選口数も多くなるので、参加者がみな利益が出るような案件であって欲しいと願っています。
- ソフトバンク上場に関するまとめ
- 当選しやすいIPO、当選しづらいIPO
- 知名度が高い過去の大型IPOの実績
配当金はゼロ
時価総額が大きく、大きな成長というよりは、今後の経営の安定性の方が重要視されそうな企業に期待したいのは「配当金」。(株価の大きな上昇がそれほど期待できない為)
ということで、配当政策を見てみました。
普通株主(私たち)への配当金はしばらくナシ・・・。
配当金がないのであれば、投資家が利益を得る為には株価の上昇を期待するしかありません。
キオクシアの将来性を見込んで投資するかどうかが、初値に影響しそうです。
なお、ソフトバンクは配当利回りが5%と高く、配当金目当ての長期投資にも向いていました。
- 配当金とは?株主還元のひとつで現金がもらえる
- 株の配当金と銀行の預金金利の比較
参考までに
評価は下記を考慮して、公募割れのリスクがややある「C」に設定しました。(D評価に近いC)
- オファリングレシオが17.7%と意外と低い。
- 会社の知名度が高い。
- 米国によるHuaweiに対する禁輸措置は同社に悪影響
- 株価が高い値嵩株。(39万円)
- 普通投資家の配当金ゼロ。
- 大株主の足並み(目標)が揃っていない
- 同業他社(サムスンなど)に勝てるか?
- フラッシュメモリ市場の成長性
- 上場で調達できる資金は853億円。新工場の建設には1棟あたり数千億円が必要。成長投資に資金足りる?
9.17 追記。仮条件3,380円 ~ 3,540円に決定。(想定価格3,960円より11.6%下ブレ↓)
初値予想を3,380円 ~ 3,540円に修正。予想利益は-1.2万円~4,000円です。
目論見書の想定仮条件は3,960円。初値予想は3,860円 ~ 4,010円としました。
予想利益は-1万円~5,000円で、市況によっては公募割れのリスクがあるIPOになります。
カブスルは仮条件がいくらになるのか?に注目し、それにより参加の可否を決める予定です。
想定価格は3,960円。
仮条件がこの価格よりも上ブレれば機関投資家の注目が高く、低ければ価格が高すぎると判断されています。
9.18追記。
米国によるHuaweiに対する禁輸措置により、同社の売上にも影響がでそうです。
また、9/17に上場した雪国まいたけの上場結果(公募割れ)を受けて、大型IPOへの警戒感が高まりました。
仮条件も想定価格より11.6%%ダウン。
安くなったというよりは、買いの魅力がなく引き下げられたと捉えるのが妥当かと思われます。
公募割れのリスクが高まったので、SBI証券のポイント狙いでブックビルディングに参加するのも有効な手です。カブスルもポイント狙いのみ参加です。
- SBI証券のIPOチャレンジポイントで当選を狙う!
- 東証マザーズの吸収金額による実績は?(2020年)
- 東証マザーズの吸収金額による実績は?(2019年)
個人的には、日本の半導体産業を担う同社には頑張って欲しいと思っています。
ワンポイント
キオクシアで、IPO(新規上場)をはじめて知った方へ。
IPOはローリスクで資産を増やすチャンスがある、株式投資の一種です。
残念ながらキオクシアのIPOは、利益が大きく出るようなIPOではありませんが、IPOは将来性の高い企業が上場することが多いです。
他にも良いIPOがありますので、是非そちらもご覧ください。
たまにご相談を頂きますが、キオクシアのIPOを買わないか?と証券会社の窓口営業から電話があった際は、いらないのであればきちんと断りましょう。また、お付き合いで買われるのであれば、損失リスクも少しあるので、気持ち少なめにしておきましょう。
- IPOがはじめての方、庶民のIPOをはじめて知る方へ
- IPOの魅力は4つ。大きな利益が見込め、参加もカンタン
- IPOのリスクは主に2つ。損失を回避する方法は?
- IPOデータ(2020年)