OpenAIのIPO観測。ChatGPT広告売上が年換算10億ドルに

OpenAI(オープンAI)

対話型AI「ChatGPT」を手がけるOpenAI(オープンAI)が、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)のためのS-1草案を非公開で提出したと発表しました。

現時点では、公開価格、発行株数、上場市場などの詳細は明らかになっていません。
ただし、ChatGPTを展開する世界的なAI企業だけに、実際にIPOが実現すれば、AI分野を代表する超大型IPOとして注目を集めそうです。

【2026.9.2追記】
OpenAIは、ChatGPT内で配信する広告事業「ChatGPT Ads」の売上高が、年換算で10億ドル(約1,600億円)のペースに達したと発表しました。広告配信は40カ国以上に広がり、数万社の広告主が利用しているとされています。

ChatGPTは週あたり10億人超が利用している一方、無料ユーザーも多く、AIモデルの開発・運用コストが重い点が課題です。
広告事業の拡大は、2027年ごろとみられるIPOに向けた収益改善策として注目されます。

【2026.6.29追記】
一部報道では、OpenAIが2026年内の上場ではなく、2027年まで上場を見送る方向に傾いていると伝えられています。

OpenAIは、ChatGPTの開発企業として広く知られています。
生成AIブームの中心的な存在であり、個人向けのAIチャットだけでなく、企業向けAI、プログラミング支援、画像生成、動画生成、AIエージェントなど、幅広い分野に事業を広げています。

一方で、AIモデルの開発や運用には巨額の計算コストがかかるため、IPO投資としては売上成長だけでなく、赤字幅やキャッシュフローも重要な確認ポイントになりそうです。

今回の広告売上の拡大は、無料ユーザーを多く抱えるOpenAIにとって、収益源を広げる動きとして見ておきたいニュースです。

OpenAI(オープンAI)とは?

OpenAIは、2015年に設立された米国のAI開発企業です。

同社は、対話型AI「ChatGPT」を展開しており、生成AIブームの火付け役となった企業として知られています。

ChatGPTは、文章作成、要約、調査、翻訳、プログラミング支援、画像生成など、幅広い用途で利用されています。
個人利用だけでなく、企業や教育機関、開発者向けのAIサービスとしても利用が広がっています。

OpenAIは、もともと非営利のAI研究組織として設立されました。
その後、AI開発に必要な巨額資金を調達するため、営利部門を設けるなど、独自の組織構造をとってきました。

現在はChatGPTだけでなく、開発支援のCodex、画像生成、動画生成AIのSora、AIエージェント関連の機能など、複数のAIサービスを展開しています。

生成AIの利用が広がるほど、OpenAIのサービスは個人・企業の両方で使われる場面が増えていきそうです。
また、無料ユーザー向けには広告表示を取り入れており、サブスクリプション、法人向けサービス、API利用料に加え、広告も収益源のひとつになりつつあります。

OpenAIのIPO概要

現時点で判明しているOpenAIのIPO概要です。
S-1の内容はまだ一般公開されていないため、財務情報や公開価格などの詳細は不明です。

項目 内容
会社名 OpenAI(オープンAI)
主なサービス ChatGPT、Codex、Soraなどの生成AIサービス
設立 2015年
CEO サム・アルトマン氏
IPO申請 SECへS-1草案を非公開で提出と発表
上場時期 未定
2027年ごろの上場観測
上場市場 未定
ティッカー 未定
公開価格 未定
発行株数 未定
上場時の評価額観測 最大1兆ドル規模との報道あり
直近の売上規模 月間売上20億ドルと報道
広告売上 年換算10億ドル(約1,600億円)に到達
ChatGPT利用者 週あたり10億人超と発表

仮に1兆ドル規模の評価額で上場する場合、日本円では約160兆円に相当します。 ※1ドル=160円で単純換算

これは、世界の主要上場企業と比べても非常に大きな規模です。
そのため、OpenAIのIPOは単なるAI企業の上場ではなく、世界の株式市場全体に影響を与える大型イベントになる可能性があります。

広告売上は年換算10億ドルに達したものの、会社全体の収益規模や赤字幅、AIインフラ投資の負担はS-1で確認したいポイントです。

現時点では、国内証券会社からOpenAIのIPOに申し込めるかどうかは分かっていません。
米国市場で上場した場合、上場後に米国株として購入できる可能性はありますが、IPO抽選に国内投資家が参加できるかは今後の取扱い次第です。

OpenAIをめぐる最新ニュース

OpenAIをめぐっては、IPO申請に加えて、ChatGPT広告事業の拡大、2027年ごろの上場観測、巨額の資金調達、Microsoftとの関係、AIインフラ投資なども注目されています。

SECへS-1草案を非公開で提出

OpenAIは、米SECへS-1草案を非公開で提出したと発表しました。

非公開提出は、すぐに上場するという意味ではありません
SECの審査を受けながら、上場時期や条件を調整できる段階に入ったという見方になります。

OpenAIは上場時期を明示しておらず、上場まで時間がかかる可能性にも触れています。
そのため、S-1提出=すぐに上場と決めつけず、正式なスケジュールを確認する必要があります。

2027年ごろの上場観測

OpenAIは2027年ごろのIPOに向けて準備を進めていると報じられています。

2026年内の早期上場ではなく、広告事業や法人向け事業を伸ばしながら、公開市場で評価されやすい収益構造を整える狙いもありそうです。
また、OpenAIはAIモデル開発やデータセンター投資などに巨額の資金を必要とするため、公開市場でどのような評価を受けるかも重要になります。

ワンポイント

2027年ごろの上場観測は、IPO中止というよりも、より高い評価額や市場環境、収益改善の進み具合を見極める時間調整と見ることもできます。

投資家としては、上場時期だけでなく、S-1で開示される売上、広告収益、赤字幅、キャッシュフロー、AIインフラ投資の負担を確認したいところです。

評価額は最大1兆ドル規模との観測

報道では、OpenAIが上場時に最大1兆ドル規模の評価額を目指す可能性があるとされています。
一方で、最新報道では、上場時期が2027年にずれ込む可能性も出ています。

ただし、これは正式な公開価格ではありません。
実際の評価額は、S-1公開後の業績、成長率、赤字幅、市場環境、AI関連株への投資家心理によって変わります。

ワンポイント

1兆ドル規模のIPOとなれば、期待値は非常に大きい一方、公開価格に成長期待がかなり織り込まれる可能性があります。

IPOとして人気化しやすい一方で、上場後の値動きは大きくなりやすい点に注意したいです。

Microsoft、ソフトバンク、NVIDIAなどとの関係

OpenAIは、Microsoft(MSFT)との関係が深い企業として知られています。

MicrosoftはOpenAIに巨額の投資を行っており、OpenAIの成長はMicrosoftのクラウド事業やAIサービスにも関係しています。

また、報道ではソフトバンクグループ(9984)、Amazon(AMZN)、NVIDIA(NVDA)などの名前も出ており、OpenAIはAIインフラや資金調達の面で大手企業との関係が深い企業といえます。

証券コード 企業名 OpenAIとの関係
MSFT Microsoft OpenAIの主要投資家。Azureなどクラウド面でも関係が深い
9984 ソフトバンクグループ OpenAIの資金調達に関わる大口投資家として報道
AMZN Amazon.com AI分野の大手。OpenAIとの新たな提携先として報道
NVDA NVIDIA AI半導体の中心企業。OpenAIの資金調達関連でも名前が出ている
GOOGL Alphabet Googleを傘下に持つAI大手。OpenAIの競合であり提携先としても報道

ChatGPT広告事業の拡大

OpenAIは、ChatGPT内で配信する広告事業「ChatGPT Ads」の売上高が、年換算で10億ドル(約1,600億円)のペースに達したと発表しました。

広告配信は40カ国以上に広がっており、数万社の広告主が利用しているとされています。 米国で始まった広告表示は、日本や欧州、インドなどにも広がっています。

項目 内容
広告事業 ChatGPT Ads
広告売上 年換算10億ドル(約1,600億円)
広告配信地域 40カ国以上
広告主 数万社
対象ユーザー 無料版と低価格プラン「Go」の利用者
広告の表示方法 ChatGPTとの会話の間に、会話内容と関連する広告を表示
広告売上予想 2026年に25億ドル、2027年に110億ドルとの報道

ChatGPTは週あたり10億人超が利用しているとされますが、大半は無料ユーザーです。
AIの開発費や運用コストが重い中で、広告は無料ユーザーからも収益を得る手段になります。

IPOを目指すOpenAIにとって、広告事業の拡大は「売上を伸ばすだけでなく、赤字幅をどこまで縮められるか」を説明する材料になりそうです。

日本の広告代理店にも関連

日本では、電通グループ(4324)や博報堂DYホールディングス(2433)、サイバーエージェント(4751)がOpenAIの広告を仲介していると報じられています。

証券コード 企業名 OpenAI広告との関係
4324 電通グループ 日本でOpenAI広告を仲介していると報道
2433 博報堂DYホールディングス 日本でOpenAI広告を仲介していると報道
4751 サイバーエージェント 日本でOpenAI広告を仲介していると報道

ChatGPT広告が広がると、OpenAIだけでなく、広告代理店やデジタル広告関連企業にも新しい収益機会が生まれる可能性があります。

AIチャットは、ユーザーが「いま知りたいこと」や「これからやりたいこと」を入力するサービスです。
そのため、検索広告のように購買意欲に近い広告を出しやすい可能性があります。
一方で、会話内容に広告が入ることで、AIの中立性や使い心地に対する懸念も出やすくなります。

OpenAIとAnthropic(アンソロピック)の比較

OpenAIのIPOを考えるうえで、比較対象として面白いのがAnthropic(アンソロピック)です。

Anthropicは、対話型AI「Claude」を手がける米国のAI企業で、2026年6月1日にSECへS-1草案を非公開で提出したと発表しています。

項目 OpenAI Anthropic
主なAIサービス ChatGPT、Codex、Soraなど Claude、Claude Codeなど
設立 2015年 2021年
代表者 サム・アルトマン氏 ダリオ・アモデイ氏
IPO申請 SECへS-1草案を非公開提出。2027年ごろの上場観測 2026年6月1日にS-1草案を非公開提出と発表
評価額の観測 最大1兆ドル規模との報道 9,650億ドルとの報道
強み ChatGPTの圧倒的な知名度、週10億人超の利用者、広告による無料ユーザーの収益化 Claude Codeなど開発者向け需要、安全性重視、法人向けAIでの存在感、広告なしの方針
注意点 巨額投資、赤字幅、組織構造、Microsoftとの関係、広告による信頼性への影響 OpenAIなどとの競争、評価額の高さ、計算コスト、広告なしで収益化を進める難しさ

OpenAIは、ChatGPTの知名度と利用者数で先行している印象があります。
週10億人超の利用基盤を持つため、広告を導入すれば大きな収益源に育つ可能性があります。

一方、AnthropicはClaude Codeなどの開発者向け需要で存在感を高めています。
また、Claudeは広告を入れない方針を示しており、OpenAIとは収益化の考え方に違いがあります

カブスルの見方

IPOとしての話題性は、OpenAIの方が大きそうです。
ChatGPTは一般ユーザーにも知名度が高く、AIに詳しくない投資家にも伝わりやすいからです。

ただし、投資対象として見た場合は、知名度だけでは判断しづらいです。
OpenAIは広告で無料ユーザーを収益化できる一方、Anthropicは広告なしで法人・開発者向けの収益を伸ばせるかがポイントになりそうです。

OpenAI IPOが注目される理由

OpenAIのIPOが注目される理由は、生成AI市場の中心企業だからです。

  • ChatGPTを展開していること
  • ChatGPTの週あたり利用者が10億人超とされていること
  • ChatGPT Adsの売上高が年換算10億ドルに達したこと
  • 広告収入により、無料ユーザーからも収益化できる可能性があること
  • Microsoft、ソフトバンクグループ(9984)、NVIDIA(NVDA)など大手企業との関係があること
  • 生成AI、AIエージェント、プログラミング支援、画像・動画生成など事業領域が広いこと
  • Anthropic、Google、Meta、xAIなどとの競争がAI市場全体の注目度を高めていること
  • 1兆ドル規模の大型IPOになる可能性がある一方、2027年ごろの上場観測となっていること

OpenAIの強みは、ChatGPTという非常に知名度の高いサービスを持っている点です。

AIを日常的に使う入口としてChatGPTを利用している人は多く、個人向けの有料課金だけでなく、企業向け契約やAPI利用、広告収入にも広がっています。

また、OpenAIはAIインフラへの投資も大きく、半導体、クラウド、データセンター、電力など、関連産業への波及効果も大きい企業です。

OpenAIのIPOは、AI企業そのものへの投資機会であると同時に、AIインフラ投資と広告事業の持続性を測るイベントにもなりそうです。
上場時の評価が高すぎる場合、AI関連株全体のバリュエーションにも影響を与える可能性があります。

OpenAI IPOの注意点とリスク

OpenAIは注目度の高いAI企業ですが、IPO投資としては注意点も多いです。

  • 現時点ではS-1の内容が一般公開されておらず、財務情報が限られている
  • 評価額が非常に大きく、公開価格に成長期待が織り込まれやすい
  • 2027年ごろの上場観測であり、IPOスケジュールが流動的
  • AIモデルの開発・運用には巨額の計算コストがかかる
  • 売上が急成長していても、最終損益が赤字となる可能性がある
  • Microsoftとの関係や組織構造が投資家の確認ポイントになる
  • 広告導入により、ユーザー体験やAIの中立性への懸念が出る可能性がある
  • OpenAI、Anthropic、Google、Meta、xAIなどとの競争が激しい
  • AI規制、著作権、個人情報、セキュリティ、誤回答などのリスクがある
  • 人気化した場合、上場後の株価変動が大きくなる可能性がある

特に確認したいのは、利益率とキャッシュフローです。

OpenAIは売上成長が非常に速い一方で、AIモデルの開発や運用に必要な計算資源も莫大です。
利用者が増えるほど売上も増えますが、同時にクラウド費用、半導体、電力、人材、研究開発費も増えます。

広告売上が年換算10億ドルに達したことは前向きな材料ですが、AIの提供コストをどこまでまかなえるかは別問題です。
広告収益が伸びても、ユーザー体験を損なう広告表示になれば、利用者離れやブランド毀損につながるリスクもあります。

そのため、S-1が公開されたら、売上高だけでなく、広告収益の比率、粗利率、営業損益、フリーキャッシュフロー、設備投資、Microsoftとの契約条件を確認したいところです。

S-1が公開されると、売上高、広告収益、損益、キャッシュフロー、主要顧客、株主構成、リスク要因などが確認できるようになります。
現時点では期待先行の情報が多いため、正式な開示資料を確認してから判断するのが無難です。

まとめ:広告収益化が進む生成AIの本命IPO

OpenAIは、ChatGPTを手がける米国のAI開発企業です。

SECへS-1草案を非公開で提出したと発表し、AI分野を代表する大型IPO候補として注目されています。
上場時期や公開価格、ティッカーなどはまだ不明ですが、実現すれば世界的な注目を集めるIPOになりそうです。

報道では、OpenAIの上場時評価額が最大1兆ドル規模になる可能性がある一方、上場時期は2027年ごろになるとの見方もあります。

新たな材料として、ChatGPT Adsの売上高が年換算10億ドルに達しました。
無料ユーザーを多く抱えるOpenAIにとって、広告事業はIPOに向けた収益改善策として重要な意味を持ちそうです。

一方で、生成AI企業は成長性が大きい反面、開発・運用コストも非常に大きい分野です。
売上成長だけでなく、広告収益の伸び、利益率、赤字幅、キャッシュフロー、Microsoftとの関係、AIインフラ投資の負担を確認する必要があります。

カブスルのひとこと

OpenAIは、ChatGPTを使っている人にとって非常に身近なAI企業です。
IPOとなれば、話題性はかなり大きく、AI関連IPOの本命候補といえそうです。

ただし、評価額が1兆ドル規模となると、かなり先の成長期待まで織り込まれる可能性があります。
また、2027年ごろの上場観測となっているため、IPOスケジュールはまだ流動的です。

AIの成長性と広告事業の伸びは魅力的ですが、上場時期の早さだけで判断せず、S-1で売上、広告収益、利益率、赤字幅、キャッシュフローを確認してから判断したいIPOです。

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